サカナクション「SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-」発売記念特設サイト

サカナクション「SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-」ジャケット

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#sakanaction

LIVE Blu-ray&DVD発売記念USTREAM決定!!

第1回:3月24日(土) 20:00〜
山口一郎×柴 那典インタヴュー
第2回:3月28日(水) 22:00〜
山口一郎×チームサカナクション
第3回:3月30日(金) 22:00〜
山口一郎×チームサカナクション

SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-

SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-ジャケット

2012年3月28日(水)発売

[Blu-ray] amazonで購入 TOWER RECORDSで購入 HMVで購入 TSUTAYAで購入

●初回限定盤: VIXL-101 / 5,800円(税込)
  • ハードカバーブック(52P)仕様
  • 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』/ルーキー/アイデンティティの3曲はステージ上からのバックショットに切り替えられるマルチアングル機能付き
●通常盤: VIXL-102 / 4,800円(税込)
  • 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』/ルーキー/アイデンティティの3曲はステージ上からのバックショットに切り替えられるマルチアングル機能付き

[DVD] amazonで購入 TOWER RECORDSで購入 HMVで購入 TSUTAYAで購入

●初回限定盤: VIBL-633 / 4,800円(税込)
  • ハードカバーブック(52P)仕様
●通常盤: VIBL-634 / 3,800円(税込)

【特典映像】

TEAM SAKANACTION INTERVIEW

SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy

TOUR FINAL at 京都KBSホール リハーサル映像 2011.11.11

【初回限定盤(Blu-ray,DVD共通)封入特典】

「SAKANAQUARIUM 2012 "ZEPP ALIVE"」

WEB先行抽選予約受付シリアルナンバー封入

受付期間:3/28(水)12:00〜4/9(月)18:00

【スペック】

<Blu-ray>
片面2層[1枚組] /16:9/リニアPCM 2ch STEREO/COLOR/MPEG4 AVC/1920×1080 Full Hi Definition/日本市場向 96kHz 24bit
<DVD>
片面2層[1枚組]/16:9LB/NTSC/リニアPCM ドルビーデジタル/STEREO/COLOR/MPEG2/日本市場向[リージョンコード]2 48kHz 16bit

[ 収録内容 ]

  1. RL
  2. モノクロトウキョー
  3. セントレイ
  4. アドベンチャー
  5. 仮面の街
  1. Klee
  2. アンタレスと針
  3. years
  4. 流線
  5. エンドレス
  1. 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
  2. ホーリーダンス
  3. DocumentaRy
  4. ルーキー
  5. アルクアラウンド
  1. アイデンティティ
  2. ドキュメント
  3. ネイティブダンサー(en1)
  4. 三日月サンセット(en2)
  5. 目が明く藍色(W-en)
MVA

TOUR INFORMATION

SAKANAQUARIUM2012 “ZEPP ALIVE”

  • 05月31日(木) ZEPP SAPPORO
  • 06月05日(火) ZEPP NAMBA(OSAKA)
  • 06月06日(水) ZEPP NAMBA(OSAKA)
  • 06月08日(金) ZEPP SENDAI
  • 06月12日(火) ZEPP NAGOYA
  • 06月13日(水) ZEPP NAGOYA
  • 06月15日(金) ZEPP FUKUOKA
  • 06月18日(月) ZEPP TOKYO
  • 06月19日(火) ZEPP TOKYO

全会場 OPEN 18:00 / START 19:00
前売 5,250円

http://sakanaction.jp/



3月28日(水)に発売される幕張メッセ単独公演の模様を収めたBlu-ray&DVDのリリースを記念して、USTREAMでガチンコ公開生インタヴューを実施。そこで行われたやり取りをテキスト化しました。普段、雑誌やWEBに編集された上で掲載されるインタヴューが実際にどのように行われているのか知ってもらうための新しい試みです。是非、USTREAMアーカイヴと見比べて下さい。

※USTREAMアーカイヴ配信は4月30日をもって終了いたしました。

取材・文=柴 那典  




——まず、今の時点から振り返って、昨年の幕張メッセはバンドにとってどういう到達地点になったと思いますか?

まず、2011年という年は特別な一年になったと思います。僕らにとっても、みんなにとっても特別な年だった。10年後、20年後にも必ず振り返られる一年になったと思う。だから、『DocumentaLy』というアルバムのリリースツアーの集大成という部分もあったけれど、2011年のサカナクションの集大成という気持ちもあった。メンバーだけじゃなくチームサカナクションのスタッフみんなが、そう感じてたと思います。

——これまでバンドが積み上げてきたものを見せるという発想もあったと思うんですけども。

もちろん、僕らがライヴで作り上げてきた「ロックのフォーマットを壊したい」「ロックをエンターテインメント化する」というベクトルの中のひとつのライヴではあったけど、僕らメンバーとスタッフの中では完全にそれだけではない、何か熱いものがありましたね。震災や、自分がリスペクトするミュージシャンが亡くなったことや、2011年に起きたこと、自分たちが体験したことが衝撃的過ぎて、それを踏まえないとアルバムやツアー、幕張メッセはやはり語れなかったと思います。

——なるほど。じゃあ、振り返っての話も訊いていこうと思うんですけれども。サカナクションというバンドは、「チームサカナクション」ということを明確なメッセージとして発信してきたわけですよね。バンドだけでなく、ステージでも音源でも、いろんな立場の人がクリエイティビティを発揮してひとつのものを作っているんだという。それを伝えようという発想が生まれたのは何故だったんでしょうか?

僕らがデビューする前や、1st、2ndアルバムの頃のライヴには、決まったスタッフはいなかったんですね。ライヴハウスごとにPAの方が違ったりして、チーム感をあまり認識していなかった。だけど、『シンシロ』というアルバムを出してから、はっきりと決まった人が集まるようになった。そういう人たちとライヴを作り、音源をどういうものにするか、はっきりしてきた。サカナクションが所属しているヒップランドミュージックというマネージメントも『シンシロ』から契約がはっきりとしてきたんですよ。なので、制作する部分でもチームがはっきりしてきたし、かつ、自分がそれを知ったことで新しい世界が見えた。僕の役割が明確になったし、それを広げてくれるスタッフと手を組めばもっと自分のやりたいことができるんじゃないか、自分の見たい世界をみんなと共有できるんじゃないかという視点が増えたんです。ということは、僕がそう感じたのと同じようにリスナーも感じてもらえれば、音楽の楽しみ方が増えるんじゃないかと思ったんですよね。だから、それをどんどん言っていこうと思った。そういう感覚が3枚目のアルバムくらいから湧いてきて、それが具現化していったんです。僕は芸能人ではなくてミュージシャンだし、ミュージシャンであると同時に普通の人だと思っていて。だから、みんなと同じ目線に立っていたいし、そういうことを共有することで僕がやっていることをもっとわかってもらえるんじゃないかと思ったんですよね。

——つまり、「自分は何をする人間なのか」という土台がはっきりしていたわけですよね。その立ち位置がクリアだったからこそ、2011年に感じた様々なことが『DocumentaLy』というアルバムに結実したし、それがツアーになった。

そうですね。ミュージシャンというものは何なのか、音楽を作るということを仕事にしていることは一体どういうことなのか、曲を作るとはどういうことか、それを大きく意識する一年だったと思います。特に、時代というものを強く意識しましたね。たとえばボブ・ディランを聴くと、ベトナム戦争と直結したことが頭に浮かぶ。たとえば、先日亡くなった吉本隆明さんの本を読むと学生運動があった時代の社会現象を想像する。そういう風に、それぞれの時代を的確に表現する表現者というものが必ず現れると思うんです。で、僕らは表現する立場で、だけど、みんなと同じところにいる。それはとても重要だし、そういう立場にいることは怖くもなった。しっかり伝えていかなければという自覚がはっきりしてきたと思います。



——ライヴのMCでも「今という時代を歌いたかった、この時代のバンドだし、今をリアルに音楽にしたかった」と言ってましたよね。そういう実感は、今どういう風に捉えていますか?

最初は時代を意識して音楽を作るということに、すごく過敏になっていたんです。たとえば、2011年に起きたことを露骨に言葉にして歌うべきなのか、それ自体を比喩にして歌うべきなのか、執着していた時期もあった。でも、実際に自分が作り上げたものは、いつもと同じだったんです。結果的にいつもより日常を意識したというか。この時代に生きている自分が曲を作るということで、その空気感というものはアルバムに絶対反映されると思ったし、それがライヴになった時に、10年後、20年後に振り返るとその時代の背景を感じてもらえるような気がした。同じだけど違うもの、変わらないまま変わったという感覚はアルバムとツアーを終えて思いますね。

——これは僕の考えていることなんですけれども、サカナクションの音楽は非常にメディア的な音楽だと思うんです。人と人がどういうふうにコミュニケーションしているか、どういう感情をやり取りしているか、そういうものから言葉と音楽が生まれている。だからこそ、ツイッターのようなソーシャルメディアが登場したことも、それによって人と人との感情のやり取りがどう変わったかということも、サカナクションの音楽に影響を与えていると思う。その辺は、どう思います? 実際にツイッターも使っているわけだし、それによってミュージシャンのあり方が変わってきたことにも自覚的だと思うんですけれども。

ソーシャルネットワークやインターネットで、自分たちを知らせるために、隠さなきゃいけない部分も出てきているんですよね。まず、そこに矛盾がある気がする。隠す部分と見せる部分の線引きを自分で決めないといけない、つまり自分を演じなければいけない。そういう人が演じてない音楽を外に発信することに違和感が出てきているような気がしていて。ロックバンドと言われている人たちが、そういう違和感を抱えながら音楽を発することに対して、何か変な感じがするんです。僕らは、メディアに出ることやタイアップに関しても、全て外に自分の内面を伝えていくことを目的に発信している。なおかつ、ポップミュージックだけじゃなくロックの部分を残しながらやっていくということを選んだバンドであって。そういうバンドが「演じる」という違和感を持ったまま音楽を出していこうとすると、それは、どんどん芸能になっていく。ロックではなくなっていくと思うんです。であれば、僕や友達でもあるメンバーが日常を生活している様や、人間性、考え方を見せていく中で、だからこの音楽が生まれてきたんだと辻褄が合うことのほうが現代っぽいし、信頼できると思う。もちろん、そういう見せ方をしないミュージシャンはいてもいいと思うし、いる必要もあると思うんですよ。外に出ない美学は今も失われていないと思うし。でも、僕らは外に出ていくロックの美学、その可能性を追求していきたい。それは、ソーシャルネットワークやこのUSTREAMが出てきた今だからこそできるし、そこはワクワクするところでもあると思います。

——その発想の延長線上に今回のDVDがあるわけですよね。特典映像で、マネージャー、舞台監督、PA、照明、物販と、ライヴに関わるいろんな人に自分でインタヴューしている。それは、自分の日常を見せることでリスナーにとって音楽を楽しむ回路を増やすことと地続きの発想なんじゃないかと思うんですけれども。

まさにそうですね。ライヴで演奏していても、たとえば曲が終わった瞬間に照明が落ちたり、僕が手を挙げたと同時にレーザーが光ったり、そういう時に演出に関わっている人たちの顔が浮かぶんです。そういう人たちと一緒にステージに立っている気持ちになっている。で、そういう体験をしている僕は、他のミュージシャンのライヴに行っても「このPAの人だったらこうくるだろうな」とか「このバンドにこの照明の人だったら面白そう」とか、思ったりするんです。それは、その人のことを知ってるからこそ音楽の楽しみ方が増えているわけで。リスナーのみんなにもそうなって欲しいんですよ。たとえば美味しい料理を食べたら「誰が作ったんだろう?」とか「どこの産地の魚だろう?」とか、そういうことが気になる。それと一緒で、音楽をもっと好きになるために、その奥行きを知らせていきたい。単純にそれだけなんです。僕がワクワクしたことで、聴いている人たちもワクワクしてほしい。そこが共有できたら、次にはもっと深いところにいける。そういう感覚ですね。



——リスナー同士のコミュニケーションが促進されるというのもありますよね。たとえば、「オイルアート」や「ニンジャーライト」というような言葉を知っていれば、ライヴを観たオーディエンス同士でそれについて語り合えたりもする。

最近、ライヴが終わった後にPAのサニーさん(佐々木幸生氏/Acoustic)や、照明の平山さん(平山和裕氏/BAGS GROOVE)が、お客さんに「今日良かったです!」とか「最高でした」って、声を掛けられるようになってきたそうなんです。それは、僕にとっても凄く心強いことで。この人たちがいないとサカナクションのライヴは再現できないという自負もあるし、それをリスナーが理解してくれ始めているということが、すごく心強い。これが、どの現場でも起きて欲しいことなんですよね。リスナー同士で情報を共有することもツイッターで容易になってきているわけだし、これがもっと広がると、ソーシャルメディアは音楽のものになっていくと思う。USTREAMで僕が見たい音楽番組をこうやって作って、みんなが「昨日のあれ見た?」と話し合うような感覚が広まったり、そういったことが起きてくると、自然発生的に音楽が熱くなっていくと思う。サカナクションだけじゃなくて、音楽というカルチャー自体がもっと底上げされていくんじゃないかなって、勝手に思っているんです。

——この幕張メッセのライヴでも、以前の武道館でも、サカナクションのライヴって、最後はオーディエンス全員を映像に映して終わるんですよね。あれはサカナクションのライヴにおける哲学になっていると思うんです。つまり、オーディエンス一人ひとりもライヴの要素なんだというメッセージを送っているという。

それは当たり前のこととして思いますね。ライヴだけではなくレコーディングでも作曲でも同じで。僕が曲を作る日常をツイッターでつぶやいたりブログで書いたりする。それに対してレスポンスをくれる人がいる。そうするとその人たちの言葉が僕の中に入ってくる。それを受けた状態で僕は曲を作るから、常にリスナーと自分は繋がっている。もう関わっちゃってるんですよね。そういう風に繋がって音楽を作っていくことはすごく大事なんだなと思うし、特にライヴはよりリアルに目を付き合わせているわけですからね。今回リリースするライヴBlu-rayには、マルチアングルという機能がついていて。僕の後ろのカメラから撮った、ドラム・江島に近い目線の映像が収録されているんです。そこには最前列の人たちの顔が映ってるんですけれど、その顔は完全にステージの上で歌ってる顔をしてる。それを見ると、ステージでも客席でももう同じなんだなとリアルに感じます。



——この10年間、エンターテイメントのあらゆる分野で、コンテンツよりコミュニケーションが勝ってきたと思うんです。ひとつの物語に没入して楽しむものよりも、それを多人数で共有できるようなものが伸びてきた。たとえばゲームの分野では大作のRPGよりソーシャルゲームに人気が集まっているし、音楽の分野ではフェスが一般化した。そういう中で、サカナクションの音楽は「個」からの発信でありながら、それをどれだけリアルなエンターテイメントに昇華させるか、それをいかに共有するものにできるかを突き詰めている。そういう、ロックバンドとしての希有な例だと僕は思っているんですよ。

2010年代の音楽って、そういうことだと思うんです。繋がりながら自分のやりたい表現を出していく。出し方はミュージシャンごとに戦略があるだろうけど、ミュージシャンが一体何を伝えたくて、リスナーとどう繋がりたいかに、大きな理由があると思う。自分の発したメッセージを受け止めてほしいのか、共有したいのか、共感し合いたいのか、という。ツイッターをやらないミュージシャンもいるし、駆使している人もいるし、表に出る人も出ない人もいる。ただ、そこで僕が2010年代にすごく意識しているのは、エンターテイメントとしての音楽というマジョリティに僕らが食い込んで、そういう人たちにもロックの面白さや音楽の奥行きというものを知ってもらうには、自分たちがそのマジョリティーの中のマイノリティーになっていかないとダメなんだということ。それがこの10年間ではっきりした。今は、ロックバンドが1,000枚や2,000枚売れたらもう「売れたね」と言われるような時代になっているんですよね。ロック自体の規模が昔に比べて小さくなっているし、マイノリティーになっている。その中でマジョリティーになろうとしたって、時代を動かしている全体の中ではすごく小さい話になってしまう。そうではなくて、大きなマジョリティーの中で自分たちがこうやって繋がっていきたいんだ、と挑戦していくことで変わっていく気がするんです。そうすると、音楽というカルチャー自体の発信方法も、メディアの取り上げ方も変わってくる。それに、それぞれがメディアを持つことで、メディアのあり方も変わってくる。それがこの時代の重要なファクターになる気がするんです。

——わかりました。じゃあ最後に。このライヴBlu-ray&DVDが3月28日にリリースされて、また5月からはツアーも始まるわけですけれども、サカナクションにとっての2012年を、今どのように捉えていますか?

このライヴが映像化されたものがリリースされて、そこで自分たちも2011年に自分たちがやってきたことを振り返られると思います。それを受けて2012年に何をやっていくかも徐々に見えていく。今回の『DocumentaLy』というアルバムでは良い結果が出たので、いろいろわがままを言えるようになってきたんです。こういうUSTREAMを放送することも、昔だったら予算の都合でできなかったことがたくさんあって。でも、予算や人が集まってくるようになり、自分が発信できる方法も増えてきた。その状況のなかでできることのワクワクってあるんです。それと同じように、中学生や高校生でもワクワクできるようなことをリアルにやっていきたいです。たとえばスポーツでは、WBCやサッカー選手の海外進出を見てワクワクしたんですよね。音楽でも、そういうワクワクを与えられるようなことをやっていきたい。無理だと言われることを、無理だと思わないで実行してきたい。それを2012年の目標にしていきたいですね。