NEXUS アーティスト・インタヴュー:スキマスイッチ 「ライヴは“試合”」――大橋卓弥、常田真太郎が語る旅とステージ

スキマスイッチにとってライヴとは? 今回のインタヴューは、そんなテーマで二人に語ってもらった。

デビュー10周年のメモリアルイヤーを迎えた彼ら。先日には、セルフカバーのベスト盤『DOUBLES BEST』を引っさげての全都道府県ツアー「スキマスイッチ TOUR2012-2013 ”DOUBLES ALL JAPAN”」を終えたばかり。以下のライヴレポートでも書いたのだけど、単に2人でステージに立つだけでなく、Launchpadという電子楽器を用いてその場でリズムから曲を組み上げていくなど、かなり実験精神に溢れるライヴだった。
スキマスイッチ TOUR2012-2013 ”DOUBLES ALL JAPAN” ライヴレポート

ニューシングル『スカーレット』には、そのツアーのテーマソングとして披露していた新曲“トラベラーズ・ハイ”も収録。さらに7月27日には初めてホスト役をつとめる「Sukimaswitch in Augusta Camp 2013〜Sukimaswitch 10th Anniversary〜」も開催される。

ツアー、シングル、そしてこの先について訊いた今回のインタヴュー。ステージにかける“覚悟”を語ってもらった前回に続いて、2人のミュージシャンシップを解き明かす取材になったと思う。

取材・文=柴那典

2人って意味がちゃんと皆に伝わるように

――まずは「TOUR2012-2013 "DOUBLES ALL JAPAN"」の全都道府県ツアーについて話を聞ければと思います。全国を2人で回るというだけでかなりの偉業だったと思うんですけど、それだけじゃなくて、かなり盛り沢山なステージだったのに驚いたんです。いろんな楽器をプレイしたり、新しいテクノロジーを導入したり、ああいう挑戦的なアイディアはどういう所から出て来たんでしょうか?

大橋
リハーサルの段階、スタジオで2人で話すところから始まってますね。その前に出した『DOUBLES BEST』が2人だけで演奏からリアレンジまで、他のミュージシャンは入れず作ったアルバムだったんです。それを持って全国を回るので、まず2人だけで演奏するっていうのは決まっていて。その中でどうしたら振り幅を作れるのか、お客さんが飽きずにライヴを楽しんでもらえるかを話し合っていて。昔もリズムマシーンを使ってみようという話はあったんですけど、それと似た発想でLaunchpadというのをインターネットで見つけて。シンタ君は元々知ってたんだよね?
常田
知ってましたね。
大橋
64個の四角いボタンが付いてるパッドなんですけど、そこの表面がキラキラ光ったりもするんですよ。それも演出として面白いなという話で、これを実際に使ってみようかっていう。
常田
ちなみにLaunchpadを導入しようという話が出たのが去年の夏ぐらいで、9月ぐらいからリハをして使って行ったんですけど、長いツアーだったんで今はもう次の製品が出て、僕らが使ってたやつが型落ちになっちゃったんですよ(笑)。使ってるソフトも一個バージョン上がっちゃたりとかして。それぐらい長かったんだなっていう。

――ツアーをやっていく中で試行錯誤みたいなこともありました?

常田
今回はLaunchpadも含めて覚えることが本当に多くて。ここでこのボタンを押すとか、ここで目配せしてアイコンタクトを取って曲を終えるとか、次はこの楽器を持つとか、その流れはなかなか家で全部練習できるわけではないので。そこを覚えるのに必死なんですよ。リハーサル以外の場所でもイメトレしたり、最初は身体に馴染ませるのに必死でしたね。で、それが馴染んだら今度は演奏をよくしていくっていう。

――ツアーを回っていく中で、どういうところに気を配ってました?

大橋
まず思ったのは、僕らの普段のライヴはバンド形態でやることが多くて、その時はサポートミュージシャンに入ってもらってやるんですね。それを見たことがあるお客さんが、2人だけでやるライヴに来た時に、バンドがいないとスキマスイッチの世界観がちっちゃくなるなとか、しょぼいなって思われちゃうのはすごく嫌だったんですね。僕ら2人だと音数は減るんですけども、それでも2人の良さっていうのが出せないとこのツアーは成功しないなと思っていて。その辺はすごい意識しながら、演奏力も、2人の息の合わせ方も、システムの使いこなし方も、かなり話し合いました。帰ってからメールで「こう思うんだけど、どう?」とか、実際に会って話すこともありましたし。本番の音源を録音してそれをホテルに持って帰って、僕の部屋に集まってシンタ君と2人で「ここはもうちょっとこうできるよね」とか、録音した音源を聴きながら相談し合ったこともありましたし。2人って意味がちゃんと皆に伝わるように、伝わらないとダメだと思ってたので、そこだけはずっと気にしてましたね。
スキマスイッチ

お客さんが満足してくれる部分よりも、もっと上を目指さなきゃいけない

――以前のインタヴューで、「スキマスイッチのライヴはかなり体力を持っていかれる」と言ってましたよね。その時はツアーが始まる前でしたけど、終えてみて手応えはどうでした? 燃え尽きた感があったか、アドレナリンが出ていてアッパーなうちに終わったのかとか。

大橋
スキマスイッチ
手応えはもちろんありましたね。ただ、お客さんが楽しんでくれたっていう手応えはその場その場で感じることはできても、どこまでこの2人の形態が成功だったのかとか、そのようなものは後からじわじわ感想を頂いて実感してくる感じでした。個人的には今回2人でやってみようと思ったことは間違いじゃなかったなというのが、ツアーが終わりにさしかかった辺りに核心に変わってきた。それが一番自分の中で実りのあるポイントだったし、今後の自信にも繋がる確かな手応えみたいなものは感じましたね。
常田
燃え尽きたっていうのは全くなかったですね。もっと言えばツアーが終わった感覚もあんまりなくて。まだ沖縄の後にも「さぁ、次どこだろう!」っていうぐらいに、自分の中で生活の中のルーティーンとしてツアーが入ってて。今日の録音を聴いて、次に備えて、ここをもっと練習しなきゃなとか、ここはこうしてみようかなとかっていうアイディアを考えるっていうのを、ずっと半年間やってきて。それがずっと続きながらのファイナルの沖縄だったんで、終わった後も「ああ、終わった!」っていうんじゃなくて、そわそわしてる感覚で。何日かして「ああ、終わったんだな」っていうような、実際に自分で自分に確認するような感じだったんですけど。

――なるほどね。じわーっと来ている感じだったんですね。

常田
「やったー!」っていう感覚も自分の中にはあるんですけど、「終わったよね? 終わったんだよね?」みたいな感じもあったりして。手応えもちゃんとあるんですけど、確かな手応えを元にこれから活動していかなきゃならないなぁという、使命感のほうが強いですね。いつもと違うってだけでお客さんは満足してくれてしまうので、そこに僕らが甘んじてはいけないというか。お客さんが満足してくれる部分よりも、もっと上を目指さなきゃいけないのかなって。
スキマスイッチ

“トラベラーズ・ハイ”は自分達の旅のテーマソング

――シングル『スカーレット』の話も聞いていければと思うのですが、話の流れ的にもまずは表題曲よりも先に“トラベラーズ・ハイ”について。これは「DOUBLES ALL JAPAN」のツアーでも各地の名所の名前を入れてやってましたよね。これはどういうところから出てきたアイディアだった?

大橋
そうですね。自分達でも旅のテーマソングは欲しいなっていうのはありましたし、お客さんに楽しんでもらうものの一つとして、ご当地ソングみたいなものに変わっていくのもいいかもねっていう発想から、いろいろ考えた結果、「輝く虹が見える」という歌詞の部分を「◯◯が見える」ってその土地の名所を入れた歌詞にして。その「◯◯」をその場のお客さんとのやり取りで決めていこうっていう。最初は僕らがこの土地ってきっとこういうイメージだろうとか、事前に調べた情報で全箇所変えるっていうのも考えたんですけど、それより皆に決めてもらいながら参加型にした方が、面白いんじゃないかっていうことで、2人で話し合ってそうしたんです。このツアーをするにあたって、単純に一曲皆にプレゼントというか、こんなの持ってきましたよっていう感覚で演奏したいっていうのもありましたし。せっかくなら自分達の旅のテーマソングにもなるものがいいなって考えてましたね。

――お客さんの拍手で「◯◯が見える」に入る言葉を決めてたんですよね。あれって、各地で決まった言葉は予想外でした?

常田
全然予想してませんでしたね。絶対来ると思ってた「富士山」とか出なかったですからね。山梨も静岡も。そういうとこじゃない、現地の生の声ってすごく面白くて。そういう意味でも、自分達で決めずにその場で決めてよかったし、思ってたのは自分達の街をもっと好きになってもらいたいなと思ってたので、そういうところに繋がらないかなと思ってたんですけど。頂いたアンケートの中では「知らない名所がありました」という声も頂いたんで、そういうのもよかったのかなと思いましたね。
スキマスイッチ

スキマスイッチ

大橋卓弥(オオハシタクヤ)
[Vocal, Guitar, Harmonica]

常田真太郎(トキタシンタロウ)
[Piano, Chorus, Organ, Other instruments and total sound treatment]

大橋卓弥、常田真太郎のソングライター二人からなるユニット。1999年、大橋が自分の曲のアレンジを常田に依頼したのがきっかけとなり、結成。2003年7月、1stシングル『view』でオーガスタレコード第一弾新人としてメジャーデビュー。これまでに『夏雲ノイズ』から『musium』まで5枚のオリジナルアルバムをリリース。

2012年夏にはセルフカバーベスト盤「DOUBLES BEST」を発売、秋から2013年にかけて、全国47都道府県ツアー「スキマスイッチ TOUR2012-2013 "DOUBLES ALL JAPAN"」の計51本の公演を大盛況で終了。

2013年7月9日にデビュー満10周年を迎え、7月27日にはスキマスイッチプロデュースの「Sukimaswitch in Augusta Camp 2013〜Sukimaswitch 10th Anniversary〜」が開催される。

http://www.office-augusta.com/sukimaswitch/


スキマスイッチ New Single
『スカーレット』


2013年6月19日(水)発売!
1.初回生産限定盤[Blu-spec CD2+DVD]
AUCL-30001〜2 ¥1,890(税込)
*特典DVD付属
2. 通常盤[CD]
AUCL-133 ¥1,223(税込)
all songs written and produced by SUKIMASWITCH

【CD収録曲】(初回生産限定盤/通常盤共通)
M1.スカーレット 〜テレビ朝日系「土曜ワイド劇場」主題歌〜
M2.トラベラーズ・ハイ 〜「Doubles All Japan」テーマソング〜
M3.10th<Instrumental>
M4.スカーレット <Backing Track>

【初回特典(初回生産限定盤のみ)】
●高品質CD:Blu-spec CD 2仕様
●「スカーレット」Video Clip&スペシャル・コンテンツ「Suk!maSw!tch Doubles All Japan」Episode_0 を収録した特典DVD付!
*『わが母の記』で第36回日本アカデミー賞「優秀作品賞」を受賞した、原田眞人監督作品の話題のビデオ・クリップに加え、2013年3月にファイナルを迎えた全都道府県ツアー「Doubles All Japan」初日に至るまでのミーティング、リハーサル、楽曲制作等に密着した、貴重なドキュメント映像を収録!

■New Single
『Hello Especially』

2013年7月31日(水)発売
1.初回生産限定盤[Blu-spec CD2+DVD]
AUCL- 30003〜4 ¥1,890(税込)
*特典DVD付属
2.初回生産限定盤・アニメ盤[CD]
AUCL-134 ¥1,365(税込)
*アニメ描き下ろしジャケット仕様
3.通常盤[CD]
AUCL-135 ¥1,223(税込)

【 初回特典DVD 】(初回生産限定盤1のみ)
1.高品質CD:Blu-spec CD2仕様
2.「Hello Especially」Video Clip&メイキングを収録した特典DVD付

【収録曲】(初回生産限定盤1/通常盤共通)
M1.Hello Especially
M2.サウンドオブ
M3.10th -typeⅡ- (instrumental)
M4.Hello Especially(backing track)

【収録曲】(初回生産限定盤2・アニメ盤)
M1.Hello Especially
M2.サウンドオブ
M3.10th -typeⅡ- (instrumental)
M4.Hello Especially(anime ver.)
 *アニメ盤のみ追加収録
M5.Hello Especially(backing track)

■Best Album
『POPMAN’S WORLD〜All Time Best 2003-2013〜』

2013年8月21日(水)発売

初のオールタイム・ベストアルバム!
「奏(かなで)」「全力少年」「ボクノート」「ガラナ」
「スフィアの羽根」「藍」「アイスクリーム シンドローム」
「ユリーカ」and more…
代表曲を完全収録した“全力で奏でた”ベスト・アルバム!

1.初回生産限定盤A
[3 DISCS:Blu-spec CD2×2+DVD]
AUCL-30005〜7 \4,410(税込)
*高品質Blu-spec CD 2仕様&必見!
2004年リリース「奏(かなで)」の当時の制作現場に完全密着したメイキング映像-Director’s Cut- 他、撮り下ろしスペシャル・コンテンツを収録した特典DVD付属

2.初回生産限定盤B
[3 DISCS:Blu-spec CD2×2+Bonus CD]
AUCL-30008〜10 \3,990(税込)
*高品質Blu-spec CD 2仕様&スキマスイッチの原点はここにあった!秘蔵DEMO音源を収録したボーナスCD付属

3.通常盤[2CD]
AUCL-136〜7 \3,465(税込)
※ベスト・アルバム収録曲等の詳細は随時オフィシャルHPにて発表いたします。

[ LIVE INFORMATION ]


■Sukimaswitch in Augusta Camp 2013
~Sukimaswitch 10th Anniversary~

Thank You Sold Out!!
2013年7月27日(土)
横浜赤レンガパーク 野外特設ステージ


■Sukimaswitch 10th Anniversary Arena Tour2013 “POPMAN’S WORLD”
10月5日(土)福岡国際センター
 開場16:00/開演17:00
10月12日(土)日本ガイシホール
 開場16:30/開演17:30 10月28日(月)大阪城ホール
 開場18:00/開演19:00
11月16日(土)さいたまスーパーアリーナ
 開場17:00/開演18:00
11月17日(日)さいたまスーパーアリーナ
 開場16:00/開演17:00

●チケット料金:全席指定¥7,350(税込)
※未就学児童のご入場は、同行の保護者の方の座席の範囲内で、周りのお客様のご迷惑にならないようにご覧いただくことを大前提とさせていただきます。
小学生以上の方はチケットが必要となります。

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