NEXUS アーティスト・インタヴュー:ストレイテナー

昨年にセルフタイトルのアルバム『STRAIGHTENER』をリリース、鍛え上げられたアンサンブルの真髄を見せたストレイテナー。ロックバンドのロマンを真っ直ぐに追い求めてきた彼らは、今、バンドとしての一つの完成形を手にした充実の時期を迎えている。

以下のインタヴューでも語られている通り、このたびリリースされたアコースティックアルバム『SOFT』、そして6月23日から始まったアコースティックによるツアーは、4人がかねてから思い描いていたものだという。鳴らされている音の感触は温かく優しいが、そこには同時に彼らが培ってきた“強さ”のようなものも宿っている。

ホリエアツシのソロプロジェクトent.や、大山純とナカヤマシンペイがメンバーに加わるanother sunnyday、日向秀和のNothing's Carved In Stoneやkilling boyへの参加など、4人それぞれが別プロジェクトでも活動し多忙な日々を続ける彼ら。ホリエアツシ・大山純へのインタヴューにて、バンドの今と、その情熱の源泉を語ってもらった。

取材・文=柴那典

3年前はアコースティックに臨む心構えが甘かった気がするね

――まず、自分たちの曲をアコースティックでセルフカバーしようというプロジェクトは、いつ頃に、どんなきっかけで始まったんでしょうか?

ホリエ
2009年の夏ですね。その年の「宮古島ロックフェスティバル」のアフターパーティーで、アコースティックライヴをやったんですよ。
大山 
出演の条件がアコースティックであることで。
ホリエ
でも、その日のライヴは実は散々だったんです。天候も悪かったりしたのもあったけれど、もう、自信を持って臨んだつもりが、全く地に足が着かない感じで。ただ、その時に「次こそ絶対完璧なライヴをやるぞ!」と誓いまして。で、しばらく経って、『CREATURES』というアルバムのタイミングで、先行シングルの購入者招待ライヴをアコースティックでやったんです。

――その時には、リベンジのつもりはありました?

ホリエ
ありましたねえ。宮古島が、バンドの歴史の中で数少ない恥をかいた経験だったんで(笑)。
大山 
悔しかった。まずね、3年前はアコースティックに臨む心構えが甘かった気がするね。「宮古島に行きたい」ぐらいのもんだったというか(笑)。

――最近、ストレイテナーというバンドは自分たちの音楽性とかアンサンブルを、もう一度鍛え直しているという印象があるんです、で、去年のアルバム『STRAIGHTENER』にその成果が表れているという。

ホリエ
うん。

――去年のアルバムは、非常に骨太で硬質な、隙のないアンサンブルがありましたよね。で、アコースティックのアルバムを作るというのは、それとは音の感触は対極に思えるかもしれないけれど、実は同じ発想の両面なんじゃないかと思ったんです。どうですか? 去年のアルバムと、このアコースティックアルバムに至る道は、分かれていた感じですか? それとも繋がっていたと思いますか?

ホリエ
あー、分かれてるっていうほど分かれてはないですね。『STRAIGHTENER』というアルバムを作ったときに作った新曲の中の1曲が“シンクロ”だったりするので。

――なるほど。

ホリエ
ただ、アルバムにはそのときは入れないでおこうっていうことになったんです。で、この『SOFT』の古い曲は、たまたま古い音源をメンバーそれぞれが聴いて、みんなが集まってるときに、「そういえばあの曲かっこいいよね」って、「あれアコースティックでやんない?」とか話をして。自然な流れでやっているので、分けてはいないですね。『STRAIGHTENER』というアルバムの、ストレイテナーの真骨頂的な部分を作ってツアーをまわってるときでも、頭ん中にはアコースティックのことがどっかにあって。だから、ずっと繋がってるんですよね。

先に進むだけならものすごいスピードで進んでいくバンドだと思う

――ストレイテナーというバンドは、いい意味で過去を振り返りつつ新しいことを進めている感じがするんですよね。自分の出した過去の曲を更新し続けている。

ホリエ
そうですね。それはもう、ライヴありきのバンドなので。過去の曲もずっとライヴでやり続けてるわけで、それが自分たちにとってつまらないものになっていかないようにということを考えている。それがあるから、また新しい曲の説得力が増したりする。

――4人全員そういう感覚を共有している感じなんでしょうか?

大山 
俺が思うには、先に進むだけならものすごいスピードで進んでいくバンドだと思うんですよね。で、その進むスピードが速すぎて結構もったいない感じはあるんですよ。直前までやってたものがもう過去のものになってくわけじゃないですか。なんかもったいないんですよね。
ストレイテナー

ストレイテナー

1998年にホリエアツシ(Gtr.、 Key&Vo.)とナカヤマシンペイ(Dr.)の2人で結成。2003年に日向秀和(Ba.)が加入、同年10月にシングル『TRAVELING GARGOYLE』でメジャーデビュー。2008年10月に元ART-SCHOOLの大山純(Gtr.)が加入。2011年リリースの『STRAIGHTENER』まで7枚のオリジナルアルバムをリリース、迫真のパフォーマンスでライヴバンドとして高い人気を集めている。

http://www.straightener.net/


ACOUSTIC ALBUM

ACOUSTIC ALBUM『SOFT』
2012年6月13日(水)発売
TOCT-29008 \2,800(税込)

[収録曲]
01.シンクロ(新曲)
02.MAGIC WORDS
03.TOWER
04.DJ ROLL
05.TENDER
06.REBIRTH
07.EVERGREEN
08.Blue Sinks In Green
09.Farewell Dear Deadman
10.SIX DAY WONDER
11.LIVES
12.GHOST OF CHRISTMAS PAST
13.TRIBUTE
14.Starless Coaster
15.Toneless Twilight
16.Phantasien(新曲)

M2-M15 Recording:3.28 umeda AKASO & 3.30 SHIBUYA duo MUSIC EXCHANGE

【ライヴ情報】
SOFT ACOUSTIC TOUR
6月23日(土)東京 恵比寿ガーデンルーム
6月28日(木)仙台 Rensa
6月30日(土)札幌 ファクトリーホール
7月5日(木)大阪 NHK大阪ホール
7月7日(土)福岡 イムズホール
7月8日(日)広島 クラブクアトロ
7月12日(木)名古屋 クラブダイアモンドホール
7月14日(土)東京 渋谷公会堂

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