NEXUS アーティスト・インタヴュー:SISTER JET 「原点は酔っぱらいを楽しくさせるライヴをやるバンド」――3ピースに戻ったSISTERJETが再び立ったスタート地点

ニューアルバム『X X X』をリリースした3ピースロックバンド、SISTERJET。

メンバーが2人になり、SISTERJET with DOTS+BORDERS名義で堀江博久・カジヒデキと4人になったり、いろいろな模索と挑戦をしてきた2012年〜2013年を経て、再び3ピースの編成に戻った彼ら。新作は、シャッフルのビートにキレキレのギターリフが映える、無鉄砲で無頼な彼ら本来の魅力を取り戻したような一枚になっている。WATARU.Sは開口一番「新しいバンドの新しい一枚ができた」と語ってくれた。

原点回帰の背景にあったものを探るべく、3人に話を訊いた。

取材・文=柴那典





NEXUS SELECT


新しいバンドの新しい一枚ができた

――新作はすごくフレッシュな、腹をくくった痛快さみたいな感じがあるんですけれども。出来上がった時の感触ってどんな感じでしたか?

WATARU.S
ファーストアルバムみたいだな、っていうのは思いましたね。メンバーが変わって、もともとやってた3ピースっていうのに戻って。新しいバンドの新しい一枚ができたなっていうのは本当に感じましたね。

――ね。確かに、何かが始まった感じってありますよね。

WATARU.S
うん。

――この3人になったことで、そういうスタート感って何故生まれたんでしょう?

WATARU.S
なんでかな……。
KENSUKE.A
とはいっても、実は昔から自分たちの中にある感覚はあまり変わってないんですよ。やっぱり、ナリくん(オオナリ ヤスシ)とすごく相性が合うってのがあるかな。歳も全員一緒だし。それで、ゼロからもう一回、やりたいことができたっていう。
WATARU.S
相性がいいのはあるよね。
KENSUKE.A
確かにね。言っちゃえば一個前のアルバムとか、個人主義に走ってた感じはあったけど、何かバンドとして一致した感じを取り戻せたような感じはすごくします。
WARAEU.S
バンドらしさが出てるんじゃないかな。

――オオナリさんとの相性の良さってどういうところに感じました?

オオナリ
ヤスシ
昔から知ってるっていうのと、聴いてきた音楽も一緒なのと……まあ、そこが一番大きいかな。普通にライヴも観にいってましたし。深く考えなくても、自然体でやれる。だから相性が良いんだとは思います。変なストレスもないし。

何でもできると思ってたら、やっぱりロックンロールしたくなった

――この3人になるまでの話を改めて振り返っていただきたいと思うんですけれども。2012年にメンバーが2人になって、そこから1年以上、いろんな模索をしてきたと思うんです。そこで得たものって、どうですか?

WATARU.S
2人でやって、本当に一番原始的な編成でやってみて、フィジカル的なところでは正直結構キツいなっていうのはあったかな。その後でDOTS+BORDERSと『「NEW QUAD」2×2=4 / very well L.P.』っていうのを一枚作って、そこでカジヒデキさんと堀江さんという先輩のミュージシャンの人たちと一緒にやって、そこで「俺らも負けねぇぞ」って感じて。改めて、いちミュージシャンになれたような気がした。

――ミュージシャンになれた。

WATARU.S
そういう自信を持てたかな。2人でもできたというのも大きいし。でも、いろいろやってきて、結局やっぱりSISTERJETのアウトプットのしかたは3ピースなのかなっていうことを思ったんだよね。

――なるほど。今言われたように、2人になって、自由になって何でもできるようになった。それこそ打ち込みもできるようになった。でも、もう一回選んだんですよね、3ピースを。

WATARU.S
そうだね。何でもできると思ってたら、やっぱりロックンロールしたくなったっていうことなんだろうな。
KENSUKE.A
何かね、みんな本当にいろんな音楽が好きなんですけど、結局スタジオ入って音を出すと、結局こういうことになる。
WATARU.S
やっぱりライヴのことを考えるとね、ロックするしかなくなってきちゃうんだよね。
KENSUKE.A
結局、騒がしい音楽が好きというか。
WARAEU.S
しかも生で鳴ってる音楽が好きだし、ボタンを押してオケが流れて2人で歌っても意味分かんないよね、って。
KENSUKE.A
まあね。聴くぶんには好きなんですけどね。でも、熱いものがやっぱりどこかで欲しい。

――しかも切れ味の良いリフをガツンと鳴らしたいみたいな。

WATARU.S
その場合はやっぱりベースがいた方がいいやねっていう。

福生UZUでやるたびに「あ、やっぱりここは良いな」って思う

――最初に言った「ファーストアルバムみたいな感じがある」って、そういうことだと思うんですよ。ロックバンドには続ける美学もあるし、形を変えていろんなことにトライする美学もあるけど、SISTERJETの場合は、もう一回選んだんですよね、最初と同じことを。

WATARU.S
そうですね。
KENSUKE.A
確かに。キーボードとかを入れても良かった、って話なんですよね。

――ぶっちゃけ、この際4人にしても、5人にしてもよかったわけだし。でも3ピースを選んだ。

WATARU.S
そうそうそう。ギター入れてもよかったんだけど、要らないんだよな。俺が目立たなくなるから。

――ははは! しかも、「なぜ選んだんですか?」って言ったら、やりたかったから。

WATARU.S
うん(笑)。単純なんですよ。

――ちなみに、この3人になったことを発表したのは、去年の暮れの「福生UZU」でしたよね。

WATARU.S
そうですね。

――やっぱりあの場所って自分たちのホームグラウンドとして大きい意味を持つ場所?

WATARU.S
大きいですね。何かね、あそこのステージ、やる度に「あ、やっぱりここは良いな」って思うよね。
KENSUKE.A
ね。何だろうね。

――改めて、福生の街にしかないグルーヴ感というか、そういうものがある?

WATARU.S
うーん、何だろうね。基本的に福生UZUでやるときは俺らの地元の友達とかも来ちゃって、結構みんな飲んで騒いでるよね。酔っぱらいに向かって演奏してる感じがある。だから、要はパブロックバンドなんですよね、SISTERJETって。うちらは酔っぱらいを楽しくさせるライヴをやるバンド。それが常にあるかな。

――そうか、パブロックってそういうことですよね。

WATARU.S
そういうことですよ。酔っぱらいを楽しくさせる音楽がパブロックだと思うんです。

――うんうん。ここ数年、SISTERJETっていうバンドはどんどん大きくなってきたわけだけど、改めてのスタート地点がそこにある。

WATARU.S
そうですね。原点はそこですね。

SISTERJET

WATARU.S(Vo.Gt)
KENSUKE.A(Dr)
オオナリ ヤスシ(Ba)

東京の限りなく外国を感じさせる福生発のロックンロールバンド。
2008年「Our first love EP」でレコードデビュー。ロンドンやブルックリンを横目で睨みつつも、東京からナニワ、天神からススキノまで、つまり日本中をロールし続けロックシーンをエバーグリーンなサウンドで染めあげる。
2012年BASSの脱退により2人組となったSISTERJETだが、そのままのベースレスな姿でジェットばしギターとドラムというミニマムなベースレス編成でビートをエクスプロージョンした「3-1=2 No Limit e.p.」をリリース。
さらに2013年夏には伝説の2人組ユニット、DOTS+BORDERS(key&b)(最近ではthe HIATUS、コーネリアスの鍵盤弾き”として知られる堀江博久(key)と“感性のチェリーボーイ” ことカジヒデキ(b))の2人を迎えたコラボレーションによる「NEW QUAD」 2×2=4 / very well L.P. をリリース。
そして、2013年12月24日クリスマスイブの夜、地元福生UZUで行われたクリスマスパーティーにてBASSオオナリ ヤスシ(ex SPANK PAGE)がベーシストとして正式メンバーに加入。これによりNEW TRIANGLE JETSとして、SISTERJETが再び3ピースにカムバック。6月11日、ニューアルバム『XXX』をリリース。

オフィシャルサイト


NEW ALBUM『X X X』

発売中 PECF-1096 / 2,500円(+税)

【収録曲】
01. X X X
02. SUPER BIG (COMES UP)
03. スワイプジャンキー
04. BACK TO THE FIRE (サカビ)
05. サラチ
06. ミソカ
07. FAKE L.A. (PT.2)
08. BLANK PAGE
09. TO FRIENDS AND LOVERS
10. LIBERTY CITY MACHINEGUN (ALBUM VER.)

LIVE会場限定CD
『SUPER VALUE(8or1)』

LIVE SESSION IN THE STUDIO WITH SISTERJET
PECF-9100 / 1,500円(税込)

【収録曲】
1. SUPER BIG(COMES UP)
2. LOVE COMEDY
3. MISOKA
4. COUNT2
5. 17(SEVENTEEN)
6. HELLO GOODBYE DAYS
7. YOUNG PRETENDER
8. LIBERTY CITY MACHINEGUN


■TOUR INFORMATION

SISTERJET
ONEMAN TOUR X X X


7月05日(土) SENDAI Park Square
7月12日(土) NAGOYA ROCK’N'ROLL
7月13日(日) TOKYO Star Lounge
7月20日(日) SHINSAIBASHI Pangea
7月21日(月祝) FUKUOKA the voodoo lounge

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