NEXUS アーティスト・インタヴュー:GO-BANG'S

 アニメなどの影響もあり、今やバンドブームの中心に女子がいたりする時代だが、25年前にはこんな時代が来るなんて誰も考えられなかった。例えばこのゴーバンズやプリンセスプリンセスがお茶の間を巻き込むヒット曲を生み出したり、武道館で威風堂々としたライヴを果たさなかったら、間違いなくこんな時代はやって来なかったと思う。
 その元祖ブレイク・ガールズ・バンドであるゴーバンズが25周年記念ベストアルバム『スペシャルGO-BANG’S』をリリースしている。これはポニーキャニオン・ショッピングクラブでの先行発売をしており、特設サイト(http://gobangs.com)で購入出来る(フリーダイヤル:0120-737-533でも購入できます。9/18(水)より全国流通開始)。
 聴きながら感じるのは、独特の時代感と、その時代を超える普遍的なポップネスだ。森若香織を中心とした3人のエネルギーがそのままメロディとビートになっているかのような曲達は、ロックバンドとは気持ちの問題なんだという「ソウル」をストレートに感じさせてくれる。
 現在ゴーバンズは復活していて、それは森若のソロユニットとなっている。すでに何本かのライヴもやっていて、これからも様々な活動をゴーバンズとしてやっていく予定らしい。
 今回は森若にゴーバンズへの想いと25年間の軌跡、そして彼女自身のダイナミックなキャラクターを披露してもらうインタヴューを行った。
 昔からのリスナーには勇気を、そして新たな音楽リスナーには発見を感じさせるストーリーをどうぞご覧下さい。

取材・文=鹿野淳

私、もうGO-BANG'Sで良いんじゃないかって

GO-BANG'S

――今現在様々なシーンでご活躍されている森若さんですが、GO-BANG’Sとしての活動は約20年ぶり。今回こうして再活動となって率直に今の気持ちはどうですか?

森若
そうですね、なんとなくうやむやになっていたものが20年間沢山あるじゃないですか(笑)。解散時期も、解散理由もはっきりと発表することもなかったですし。あと私がソロで活動を始めてからも、必ず「元GO-BANG'S」と付いてしまう、その「説明感」とかがあって。だから今回で仕分けじゃないけど、全部がうやむやになっていたものが、はっきりとしましたね。「私GO-BANG'Sで良くない?」みたいな(笑)。それで、デビュー当時のスタッフたちと集まって、改めて「私GO-BANG'Sで良くない?」っていうのがクリアになってここに至るんです。

――再スタートを切った今回のアルバムというのは、25周年のベストアルバムを出すという事。そしてそれだけではなく、森若さん自身がこれからGO-BANG'Sという看板を背負ってやっていくというある意味の狼煙上げのような意味合いがあるということですよね?

森若
ふふふふふ、狼煙上げって面白いですね。今回の事は、GO-BANG'Sデビュー当時の山内さんという宣伝担当の方から連絡が来て、「ねぇGO-BANG'Sが25周年って知ってる?」って言われて、「そーなんですか!?」って(笑)。それでまたGO-BANG'Sやらない?という話になって。そこで迷うことはなくて、「ですよね!」っていう流れになって。当時の周りのスタッフにも話をしたら、「やろうやろう!」っていう結論にトントン拍子で決まりましたね。

昔感じてたことが、今の私達のベースなんだよって提示したい

GO-BANG'S

――今までの歴史を紐解いていくとなんだか森若さんって今までの歴史を紐解いていくと、一貫してNOと言わない人ですよね。

森若
(笑)そうなんですよね。私はそこにあるもので満足できるタイプで。人間関係や出来事も含めて、別に誘われるのを待っているわけではないんですけど、今あるそれでいいんです。だからこそ、なにか話があったときに大体断ることはないですね。もしそれがなんかおかしいなと思っても、自分自身の工夫で面白くやっていこうと思うタイプなんです。

――それは全てにおいて、何事も面白くしていくのは周りではなくて自分自身だ、という哲学のようなものからきているのですか?

森若
そう言われるとそうかもしれないな、と今思いましたね。良く言えば周りのせいにしないタイプですね。「大人が悪い」とか言ったことないし(笑)。自ら面白い環境を作った方が良いっていう。

――だから今回も25周年ということでGO-BANG'Sを祝える期間があるならそれを楽しもうっていうところなんですね。

森若
まさにその通りですね。私ももう50歳で、人生ってまぁ残り短いじゃないですか。人生の中でここから新しいものと出会いたいとかってあまり思っていなくて。今あるものを大事にしていきたい。それは感謝の気持ちも込めてなんですけど。だんだん人間ってそうなっていきますよね?

――僕自身、新しいことに挑戦したい気持ちを持ちつつも、自分はもう変われないんだなって以前から感じていて。その辺り森若さんはザックリとしてますね。

森若
私も、変われないんだなっていうのはホントにおっしゃる通りだなと思ってて。新しい自分とかじゃなくて、子供のころから音楽が好きとかオタク気質だとか、あんまり反撃しないとか……その変われないって事を、十分生かしきって最後まで生きていけたらいいという感覚はあります。10代でGO-BANG'Sをやっていた私も、当時GO-BANG'Sを聴いていた方々も、その当時感じた嬉しかったこと、馬鹿だったこと、嬉しかったこと、感動したこと……そういうことを懐かしむというより、その若いころ感じた感情こそが、今の私たちのベースになってるんだよってことを提示できたらいいと思います。

GO-BANG’Sっていう「家宝」を更に磨いていきたい

GO-BANG'S

――森若さんが今後やっていきたいこととしては、先ほどおっしゃっていたように当時のGO-BANG'Sを愛してくれていたスタッフを含めた皆さんへの感謝を示したいというのが一つ。そして森若さんの中でGO-BANG'Sでまだやり残したことをやりたい、というのがもう一つあるのかなと思うのですが。

森若
正直当時やり残したことはないです。だけど、みなさんの心に残って頂けてるものを大切にしたい。今の自分を構成しているものを、物置にしまっておくのではなく、ちゃんと家宝のように外に飾っておきたいなという感覚があって。なので、やり残したことをやるというよりは、元々あったGO-BANG’Sという家宝を更に磨いていきたいって感じなんです。

――家宝という意味では、GO-BANG'Sというある意味での印籠みたいなものを掲げて森若さんは今もお話をされているわけですけども。実際に活動再開を発表してからGO-BANG'Sというものの大きさを感じる部分はありますか?

森若
そうですね・・・・・・やっぱり「森若香織」って名前は知らなくても、「あいにきて I・NEED・YOU!」の人でしょ?とか、「GO-BANG’S懐かしい!」みたいな「知られてる」ってことはミュージシャンにとっても嬉しいことじゃないですか。今でもそういうことが沢山あってとてもびっくりしています。

――色々なバンドの復活を見てきましたけど、一つ統一して良いと思うことがあって。それは復活されたバンドの周りも、とても元気になるってことなんですよ。

森若
ホントそうですよね。ソロでのライヴとかで“Bye-Bye-Bye”をやったりすると、泣く人がいるんですよ。それは曲が良いから泣いてるというよりも、全員自分のこと思い出して泣いてると思うんです。音楽の力って一瞬にして聴いてた当時の自分を思い出すことが出来ると思うんです。それで浄化されて元気になるって力も音楽にはあると思います。

――今回森若さんはソロであるとはいえ、このGO-BANG’Sという名前を背負っている以上は、やはり周囲がイメージするのはバンドだと思うんです。その中で、森若さん自身が指揮者のような立場からGO-BANG’Sを再現演出していけば面白いんじゃないかというところなんでしょうね。

森若
そうですね。タイミングも良くて、それも偶然話が回ってくるというか、一緒にプロデュースしてくださっていた白井良明さんとかアイゴン(會田茂一)とかがライヴやんない?って誘ってくれるんですよ。「GO-BANG’Sやんない?」って。それで「実は復活するのよ、一人で」なんて言ってたり(笑)。こんなことが繋がっていってすごい面白いなと思って。

GO-BANG’S

1988年『ざまぁカンカン娘(ガール)』でメジャーデビュー。1990年にスキーショップのCMタイアップ曲「あいにきてI NEED YOU!」でチャート1位に輝き、日本武道館公演も果たす。1994年解散。2013年5月25日GO-BANG'S 25周年ベストアルバム『スペシャルGO-BANG'S』リリース(ポニーキャニオンショッピングクラブ先行発売)。

gobangs.com

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Vo.森若香織 選曲・監修
25周年ベストアルバム
『スペシャルGO-BANG’S』

2013年5月25日(土)発売
DMCA.40275 / 2,940円(税込)

[ 収録楽曲 ]
01. ざまあカンカン娘(ガール)
02. かっこイイ ダーリン
03. スペシャル・ボーイフレンド
04. チキチキバンバン
05. あいにきてI・NEED・YOU!
06. 無敵のビーナス
07. BYE-BYE-BYE
08. サマンサ
09. ちょっとだけハイカラ
10. 恋のフリフリ
11. ダイナマイトガイ
12. キスしたい
13. Sha・la・la
14. テレフォンコールで抱きしめて
15. 人生は絵の具のパック
16. ショートカット・ラブリー
17. ロリポップ・ロリータ・ロンリーディ
18. アイスクリームマン

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