NEXUS アーティスト・インタヴュー:Czecho No Republic 「この5人の誰が欠けても成り立たない」 飛躍の一枚! ハイテンションな熱に満ちた“挑戦”の新作『MANTLE』完成

Czecho No Republicが、メジャー2枚目のアルバム『MANTLE』を完成させた。以下のインタビューでも触れられてる通り、昨年のメジャーデビュー以来、バンドの状況はどんどん上向いていきながらも、リーダー武井優心の心の中はモヤモヤとしていたようだ。「キラキラしたキュートなポップソング」というバンドのイメージが一つに固まってしまうことへの危惧と、早く次を見せたいという焦燥と。そういう、いろんな危機感がバネになって完成した新作。

それがどういうものになったかと言うと、やっぱり、ハイテンションで高揚感に満ちた、ハッピーなアルバム。ファンタジックなシンセポップから、疾走するパンクまで、幅広いサウンドが「痛快さ」を軸にまとまっている。会心の一枚と言っていいだろう。

何が背景にあったのか。武井優心・八木類・砂川一黄の3名に話を訊いた。

取材・文=柴那典





明るく振る舞ってるけど、精神的には追い込まれてた

――アルバム、すごくよかった。曲にハズレないなって思いました。

全員
ありがとうございます!

――今回、メジャー初の全曲オリジナル曲の作品なんですよね。

武井
はい。

――アルバムを作る上でどういうスタート地点から作り始めていったんでしょうか。

武井
やっぱり、メジャー一枚目の『NEVERLAND』は過去曲が9曲入っていて。入り口としてはいいんですけれど、モノづくりする側の視点で言うとスッキリした作品ではなかったんですよね。後ろめたさもあったし、新曲はすでにアルバム一枚分くらい出揃っていたので。足踏みしているような錯覚を起こして、病んでいた時期だったかもしれない。明るく振る舞ってるけど、精神的には追い込まれていて……。

――モヤモヤしていた。

武井
そう。モヤモヤがすごかった。それをとにかく解消したい。新曲を作ってるし、志向も変わってきているから、試したいことが沢山ある。だから、全部新曲で、できれば20曲くらい入れたくて。でもそれは無理ということになって(笑)。で、13曲になったという。

――音楽的な志向の変化があった?

武井
単にキラキラポップと称されることが多くて。チェコと言えばキラキラして、楽しい、可愛いという。それに飽きちゃったんですよ。昔は精一杯それを手探りでやってたんですけど、もう一度それをやろうとしても違和感があるというか。

――なるほど。過去の自分をなぞるようなことはしたくなかった。

武井
裏テーマに「挑戦」というのがあったんだと思うんです。もともとは海外インディーへの憧れもあったし、そこに自分たちのエッセンスを足した独立国家を作ってみたいというのもあって。

――それがかつての自分たちだった。

武井
そう。だけど、過去の曲をやるというのはドキドキしないんですよね。まだやったことのないことをやる、そういうアドベンチャー感覚が楽しいと思っていた。今回はまたそういう気持ちに舞い戻ってやれたんで。全曲が新曲で、プロデューサーもいなくて、極力スタッフも少なくして。「5人」ということにこだわって作りたいという気持ちがありましたね。

――うん。新作はそれぞれのメンバーの色が強く出てきていると僕も思います。

武井
この5人の誰が一人が違う人物だったらこれにならないというか。5人の特色が完全に出ているし、誰が欠けても成り立たない。そういうピースがハマったようなものになったと思います。

――それは、そういうものにしようという意図があった? それとも結果的にそうなった?

武井
うちら5人って、それぞれ戦闘力が高いんですよね。みんな中心でモノづくりできる人だと思うんで。黙ってられない人たちだと思う。だからこういうものになったんじゃないかな。

一人一人の個性が色濃く出た作品になった

――アルバムの話の前に、改めて、今の5人のバンドの中での役割とか位置を語ってもらえればと思うんですけれども。まずタカハシマイさんはどうですか?

武井
タカハシマイさんは性別も違うんで、全然別の生き物なんですけれど。キャラ的には明るいところがあって。俺が精神的にダークなほうに行きがちなんですけれど、それを戻そうとしてくれる(笑)。
砂川
一番、前向きですね。
武井
音楽面では、桜木花道的な感じかもしれないです。

――桜木花道?

武井
吸収がとにかく速いんですよ。昨日はできなかったことができるようになる。リズム感と音感のよさで、モノにするのが速いというのを感じますね。

――山崎さんはどうでしょう?

武井
チェコ・ノー・リパブリックというものをしっかり捉えている感じですね。
砂川
一番古いメンバーだからね。
武井
俺が客観視できないところも、正太郎が見ているところがある。

――今作って、リズムはポイントですよね。

武井
今回は勉強させたかな。独自の方法でやってきたところを、タイトに、抜くところは抜くようにさせた。もともと、アイツはとにかく爪あとを残そうとするドラマーだったからね。力いっぱい叩くし、手数も多いし。
八木
才能に自惚れてたね。
武井
そうそう(笑)。だから悩んでる時期はありましたね。スネアの音色から始まって、いろんなことを話した。5人でやることを噛み締めてもらった。

――砂川さんはどうですか?

武井
この人はね、音楽的には演奏力が高い。安定して上手い。でも、カチっとしたものだけじゃなくて、ラフなものも出すようになった。そういう感じですね。キャラとしては、今までオチを担当してくれる人がいなかったんで、ラクですよ(笑)。

――オチ担当なんだ。

武井
とりあえず、ヤバいと思ったら砂川さんにウンコぶつけておけばいいや!って(笑)。ラジオではそういうところを遺憾なく発揮してくれてる。
砂川
僕からしたら無理やりぶつけられてる感覚ですけどね(笑)。

――それにしても、いまやオールナイトニッポンのレギュラーですからね。インディーズの頃のチェコにはそんなお喋りが達者なイメージは全くなかった。

武井
なかったですね。少人数で話して盛り上がっても、ステージの上では無理だったな。

――八木さんは? 今回のアルバムはソングライターとしても活躍していますけれども。

武井
かなりいろんなものを担ってもらってますね。
八木
最初はチェコを意識した曲風になったりしてたんですけれど、最近は全然関係ない「これ、できんのかな」みたいな曲がアルバムに入っていて。違う方向のスパイスを入れてるかなって思います。
武井
俺も、得意と不得意が見えてきたんで。寄りかかるところは寄りかかろうって。ここは八木ちゃんに任せたほうがいいだろうなってところは任せようと思いますね。

――では、最後に。武井さんの役割はバンドにおいてどう変わってきたと思います?

八木
引き締まってきてると思いますね。いろんな面で、立ち振舞いとか、音楽も、引き締まってきてる。最近は曲に対してのエゴが薄れていて、手を離れて、メンバーとやっていく余裕を感じるようになったかな。前だったらこだわっていた部分も任せるようになったり。それがバンド感になってるんじゃないかな。
砂川
曲に対してのコミュニケーションがみんなとれるようになったのは、武井さんが変わってきたからかもしれない。今回はみんなでディスカッションして作ったんで、一人一人の個性が色濃く出た作品になったんじゃないかと思います。「いいもの」を追い求めている感覚がより強くなってきているんじゃないかって。

――エゴが出てこなくなった。

八木
それよりも曲の良さのほうが大事だという。

Czecho No Republic
(チェコ・ノー・リパブリック)

武井優心 たけい まさみ(Vo/Ba)
山崎正太郎 やまざき しょうたろう(Dr)
八木類 やぎ るい(Gt/Cho/Syn)
タカハシマイ(Cho/Syn/Gt/Per)
砂川一黄 すながわ かずき(Gt)

2010年結成。2011年6月に1stシングル「Casually」をリリース、同年10月には初の1stフルアルバム「Maminka」をリリースし、そのアルバムが「第4回CDショップ大賞2012」にノミネートされ、これを期に話題の新人バンドとして注目される。2012年6月にはミニアルバム「DINOSAUR」をリリースし、初のワンマンライヴを代官山UNITにて行う。2013年よりタカハシマイ、砂川一黄が正式メンバーとして加入し5人組となる。2013年にメジャーデビューアルバム「NEVERLAND」を発売、CS3局やFM/AM各局でのヘビーローテーションを獲得し、各地で高評価を受けたこの作品は、2度目となる「第6回CDショップ大賞2014」にノミネート。アルバムリリースツアーを追加公演も含め全13箇所にて行い、ファイナルの恵比寿LIQUIDROOMを含め各地SOLD OUTを記録。大型フェス出演も果たす。2014年7月16日、バンドの勢いが凝縮されたメジャー初となる全曲オリジナル楽曲のセカンドアルバム『MANTLE』のリリースで、さらなる躍進が期待されている。

オフィシャルサイト


メジャー2ndアルバム『MANTLE』

2014年7月16日(水)発売
初回盤限定盤:COZP-937〜8 / 3,456円(LIVE&ドキュメントDVD付)
通常盤:COCP-38592 / 2,940円

【収録曲】
01. Amazing Parade
02. No Way
03. Clap Your Hands
04. Crazy Crazy Love
05. Field Poppy
06. JOB!
07. Summer Love
08. Arabia
09. Hello, My Friend Sophie
10. Melody
11. Changing My Life
12. Maridabu
13. 2014年宇宙の旅

・初回盤DVD
“ENJOY! NEVERLAND Release Tour LIVE AND DOCUMENTARY”
「エンジョイ!冬のネバーランドリリースツアー」

恵比寿LIQUIDROOMファイナル公演(2014/2/2)でのLIVE映像10曲に加え、名古屋、大阪、東京公演のメンバーに密着したドキュメント映像をたっぷり収録した約70分。

【初回盤DVD収録曲】
01. ネバーランド
02. レインボー
03. トリッパー
04. Clap Your Hands
05. MIKA
06. 国境
07. MUSIC
08. Festival
09. ダイナソー
10. ショートバケーション

■TOUR INFORMATION

「MANTLE TOUR 〜2014年宇宙の旅〜」

8月19日(火) 北浦和KYARA
ゲスト:Kidori Kidori
8月21日(木) 千葉LOOK
ゲスト:go!go!vanillas
8月22日(金) F.A.D YOKOHAMA
ゲスト:The Flickers

前売 2,800円(税込) ドリンク別
チケット一般発売:6月21日(土)〜

9月19日(金) 札幌LRAPS HALL
9月22日(月) 仙台CLUB JUNK BOX
9月23日(祝火) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
9月27日(土) 広島ナミキジャンクション
9月28日(日) 福岡DRUM Be-1
10月3日(金) 大阪BIGCAT
10月4日(土) 名古屋CLUB QUATTRO
10月10日(金) 赤坂BLITZ

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