NEXUS アーティスト・インタヴュー:BELAKISS

昨年にはフジ・ロック・フェスティヴァルやJOIN ALIVE、オーガスタキャンプに登場。さらに今年1月にはKASABIANのオープニングアクトとして再来日、そして8月にはサマーソニックへの出演を果たしたロンドン出身の4人組バンド、BELAKISS(ベラキス)。いろんな意味でUKロックの血脈を受け継ぐ存在でありながら、同時にシーンの“異端児”でもあるという、面白い存在だ。

ルアリー(Vo/G)とベン(Vo/G)、さらにターシャ(VoG)という男2人&女1人の分厚いハーモニーを武器に、独特の熟成したロックを奏でる彼ら。“ONLY YOU”ではどこか切なくメロウな旋律を響かせ、“RUN RED”などでは、グルーヴ感あるバンド・サウンドも奏でる。THE VERVEを想起させるようなサイケデリックな感覚も魅力だ。

実は本国イギリスではまだ1枚のリリースもない新人バンドである彼ら。山崎まさよしやスキマスイッチ、長澤知之や秦 基博を擁するオフィスオーガスタがいち早く見出し、日本先行デビューを果たしたという経歴の持ち主。しかも、ターシャは元ビートルズのリンゴ・スターの孫娘だったりもする。そういう、かなり特殊な立ち位置を持っているバンドでもあるところも面白い。

BELAKISSの音楽について、そしてイギリスと日本の音楽シーンの今について、サマーソニック直後の4人に話を訊いた。

取材・文=柴那典

いつのまにかサイケデリックでダンサブルな曲になるんだよ

――来日も3度目ですが、日本には慣れましたか?

ルアリー
うん。でも、毎回来るたびに圧倒されるよ。いろいろ勉強中だね。

――昨年はフジロックやJOIN ALIVE、それから今年の2月にはカサビアンのオープニングアクトでの来日でしたが、今夏はサマーソニックへの出演でした。違いはありました?

アルフィー
前回は初めての状態でフジロックだったから何の準備もできなかったのに対して、今回は心の準備ができてた。その感じがギグの出来にも現れていたと思うし、余裕があったから楽しめたと思うね。
ターシャ
完璧だったわ。
ルアリー
やっぱり、前は何もわからないまま火の中に放り込まれたようなものだったからね。今回のサマーソニックは屋内のフェスだったんだけど、屋内のフェスに出るのも初めてだったんだよ。そういう意味でも新鮮な体験だったね。

――サマーソニックは洋楽のイキのいい新人アクトを紹介してきたフェスだったので、そういう場のムードにBELAISSが似合ってたというのもあるかもしれないですね。

ベン
確かに。
アルフィー
愛を感じたな。
ターシャ
ほんと、世界中そうであって欲しいんだけどね。UKだって、お客さんは新しいものを聴きたいってオープンに構えてるんだけど、業界の人達がなかなかオープンにドアを開かないところがあって。そこはちょっとずつ頑張ってるけどね。

――BELAKISSは今年KASABIANと日本やヨーロッパを回るツアーを重ねてきましたが、それはどういう体験でしたか?

ベン
すごい体験だったよ。
アルフィー
規模の大きなツアーだったし、あれだけ大きなショウを沢山やるというのはすごく学ぶところがあったな。
ターシャ
チャンスを貰ったなって思う。ただ、かなり大変な思いしたけどね。ツアーが終わったら全員精神病院行きだったわ(笑)。
ベン
日本ではレコード会社がついてるからいろいろ面倒も見てくれるけど、ヨーロッパではそうもいかなくて、自分で全部やらなきゃいけないことがすごく多いんだ。しかもツアーバスがしょっちゅう故障してさ!(笑)。まあ、そういうわけでエキサイティングな体験だったことは間違いないね。

――このアルバムを聴くと、90年代にPRIMAL SCREAMやSTONE ROSESやTHE VERVEがいて、00年代にKASABIANがいて、そしてBELAKISSがいるというような、サイケデリックでありつつ踊れるUKロックの系譜を受け継ぐ存在だな、と思うんです。そういう感覚はありますか?

ルアリー
確かに、たとえばKASABIANとかとは、同じルーツに影響を受けている感じはあるね。だけどそれぞれの音楽は違うところになったし。いわゆるブリティッシュなバンドというところも共通してると思うし。そうだね。サイケデリックで踊れるロックってのは、まさにその通りだと思う。

――BELAKISSなりのサイケデリックな要素、踊れる要素というのは、どういう風に音楽の形になっていると思います?

ベン
自然とそうなっちゃうんだよね。曲を書いてる段階では、踊れる要素はそんなになくて。というのも、アコースティックでほとんど書いてるからね。でも、それをバンドでやると、いつのまにかサイケデリックでダンサブルな曲になるんだよ。ターシャとアルフィーのリズム隊がダンス・ミュージック好きなせいかもね。あと、サイケデリックなのは、僕らがみんなトリップ好きなせいかも(笑)。
ターシャ
リズム隊で決まる部分はすごく多いと思う。曲の持つテンポとか、催眠効果があるような感じにしたいのか、床を打ち鳴らして踊る感じにしたいのか、そういうところはリズムのやり方で決まるところがあるから。

BELAKISS

BELAKISSは4人編成からなるロンドン出身のロックバンドである。Ruari(ルアリ-)とTatia(ターシャ)はロンドン・イースト・エンドで行われたイベントで出会い意気投合。 この二人の出会いがBELAKISSの始まりであった。2009年、Ben(ベン)を加えBELAKISS はスタートする。Benの加入により、サイケロックとも言えるBELAKISSのエッジの立ったギター・サウンドが確立される。 彼らは現代のロックバンドに多く見られるフロント・ボーカリスト&バンドと言う形式ではない。彼らのサウンドの特徴は、60年代ロンドン・ウエスト・エンドに多く存在していたハーモニーを大切にした数多のロックバンドの形式に近い。
2011年オフィスオーガスタと契約。オフィス オーガスタとしては初めての外国人アーティストとの契約である。2011年、7月27日、Ariola Japan/Augusta Recordsより、世界に先駆けDEBUT ALBUM「BELAKISS」で、日本先行デビュー。アルバムのリード曲「ONLY YOU」が、全国FM19局でパワープレイに選定されるなど、その作品性の高さが音楽関係者、洋楽ファンの間で大きな話題となっている。2011年には「FUJI ROCK FESTIVAL `11」「JOIN ALIVE 2011」、2012年には「SUMMERSONIC 2012」など、夏の野外大型フェスへ続々出演。圧巻のパフォーマンスで、ライブバンドとしての実力を証明、多くのオーディエンスの心を掴んだ。

http://www.office-augusta.com/belakiss/


ALBUM 『BELAKISS 〜来日記念 スペシャル・エディション〜 』

8月22日発売
AUCP-2  \2,500(税込)

[CD収録曲]
M1. WE SHALL REIGN DOWN
M2. RUN RED
M3. YOU ARE THE ONLY ONE
M4. SAID ENOUGH
M5. RISE
M6. FINDING IS KEEPING
M7. PAINT YOUR MAGIC ON ME
M8. TURN AWAY
M9. ONLY YOU
M10. TILL THE END OF DAYS
M11. ONLY YOU (ACOUSTIC) -Bonus Track-
M12「ONLY YOU (Live at Augusta Camp 2011)」-Bonus Track-

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