ご無沙汰してます、ROCKS TOKYOです!
2012年、3回目の開催をここに宣言いたします。
随分と遅い発表だと思われるでしょう。実際、とても遅れてしまいました!
理由ははっきりしています、「去年の開催時に台風が来てしまった」ためです。
去年は2日間とも強風と豪雨が押し寄せ、特に2日目にいたっては、何度か中断や中止を検討する事態にまでなりました。東京で開催しているフェスなのに、「田植えフェス」という愛称を去年から授かったのは、すべてこの天気の中で泥だらけになりながらフェスが行なわれたからです。
最終的に出演バンド側のご理解と、来場してくれた皆さんのテンションに支えられ、最後までフェスを続けることができましたが、会場である若洲公園に多くのダメージを与えてしまいました。
その後、会場側と今年の開催に向けていろいろな話し合いを重ねました。もちろん、もう開催はできないんじゃないか? という話し合いにもなりました。しかし、最終的に「貴重な東京発の野外フェスを潰してしまうのは本意ではない」という結論に、関わっているすべての人々の意見がまとまり、ここに開催を宣言することに決まりました。
本当に遅くなりました、お待たせしてしまいごめんなさい!

この時期になってしまい、開催だけ発表されてもみんな戸惑うだけだろうと思い、開催と同時に出演アーティストの日別での発表もいたします。本当につい先日開催が決まった中、出演に快諾いただき、発表にお付き合い頂いた皆様への感謝に絶えません。心よりありがとうございます。
お馴染みの人達もいます。ようやく一緒に出来るねと、お互い熱い想いを交わした人達もいます。今年のROCKS TOKYOも、例年通り、3ステージにてみんなを迎えます。これからもたくさんのアーティストの発表をしていこうと思っています。

はっきり言います。開催に向けて一度は心が折れそうになった我々が、こうやって開催までこぎつけることが出来たのは、「あなた」のおかげです。一昨年、初回にも関わらずあれだけのフェス空間を楽しみ、「凄くいいお客さんばかりで楽しかった!」とほとんどの出演アーティストに言わせたのは「あなた」でした。去年、台風の中で足が泥に埋まりながら、それでも手を掲げながら最高の笑顔で楽しみ、「あんなお客さんの前でやれるなんて、一生の思い出になったよ」と多くのアーティストに言わせたのも「あなた」でした。
ROCKS TOKYOはそんな、最高の音楽ファンと共に特別な2日間を2012年も過ごしたいと思い、何とかここまでこぎつけました。

まだまだこれからです。でも、5月26日と27日はあっという間にやって来るでしょう。
頑張ります。今まで以上のロックの天国を目指し、今日から遮二無二なって頑張ります。
チケットもこの発表と共に、受け付けます。
できれば、当日の快晴を一緒に願ってください。そして最高の祭りを一緒に作って下さい!
ROCKS TOKYO 2012、スタートします!!!

 鹿野 淳&スタッフ一同

ROCKS TOKYO オフィシャルサイトはこちら

ROCKS TOKYOオフィシャルtwitterアカウント @rocks_jp

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公演日・チケットなどの詳細は下記、オフィシャルサイトよりご確認ください。

【KESEN ROCK TOKYO オフィシャルサイト 】
http://kesenrocktokyo.org

KESEN ROCK FESというフェスがあります。

去年まで3回開催しているフェスで、朝の8時半から夜の21時までずっとロックが鳴り止まない、頭がおかしいんじゃないかと思えるほど最高のフェスです。出演したアーティストはみんな、ここへ帰って来るのを楽しみにします。きっと、自分が自分のままでいられる場所だからなんじゃないかと思います。
そのフェスが今年は開催されません。

理由はただ一つ、「東日本大震災」の被災地だからです。
気仙地方というのは、「大船渡市」と「陸前高田市」と「住田町」の3つのエリアを総じて呼ぶものです。ご存知の通り、大船渡と陸前高田は津波の被害が大きかった場所であり、未だ復興のメドが立たない状況の中に住民はいます。フェスのスタッフの中でも家屋が流された人は存在し、彼らは明日への不安と闘い続けながら、戸惑いの中で何ヶ月も過ごしています。言うまでもなく、そんな状態の中で彼らがフェスを立ち上げるのは不可能です。もっと他に立ち上げねばならないもの、復興や復旧せねばならないものが山積みだからです。

ここに有志が集まり、「KESEN ROCK TOKYO」というチームを発足します。
目的は一つ、「来年以降、KESEN ROCK FESを再び地元の有志に開催してもらう」ためのものです。あのフェスを失いたくない、あのフェスからもう一度喜びと幸せを味わいたいと思い、このチームの発足を決めました。地元のスタッフから聞いたところ、彼らは2000万円ほどのお金を使って、このフェスを運営しているそうです。ならばKESEN ROCK TOKYOでその2000万円のお金を集め、来年のフェスを開催する後押しをしようと思います。具体的に来年、どこまで街が復興しているのかは今はわかりません。だから来年、どの規模でKESEN ROCK FESを開催できるのかも、今はまだ想像もつきません。しかし、来年の夏に気仙地方の街々が祭りを求める状態になった時に、KESEN ROCK FESがロックと共にその役割を果たせれば、音楽ファンとしても最高のことなんじゃないのかなと思っています。

具体的には8月2日より毎月、新代田にあるFEVERというライヴハウスにてイベントを開催します。このイベントのチケット代は、PAや照明などの制作コスト以外、すべてフェス復活支援金とさせてもらいます。
そして募金も募らせてもらいます。今後は具体的に2000万円集まるまで、いろいろな形で皆様からの支援を呼びかける覚悟でいます。
集まったお金の関しては、内容含めてガラス張りを心がけます。具体的に2000万円からのカウントダウン方式でお知らせしたいと思っています。

あそこにはロックだけが描く事が許された、バカ正直な天国があります。
その天国を幻にしないために、一緒に協力してください。

KESEN ROCK TOKYO


“KESEN ROCK TOKYO” round 1.

■出演: the band apart / FRONTIER BACKYARD

■日時: 2011年8月2日(火) 19:00開場/19:30開演

■会場: LIVEHOUSE FEVER (東京都世田谷区羽根木1-1-14 新代田ビル1F)

■料金: 前売 3000円 / 当日 3500円 (税込・別途ドリンク代500円)

■一般発売日: 2011年7月3日(日) ローソンチケットにて発売開始(Lコード:74510)

■問い合わせLIVEHOUSE FEVER (03-6304-7899)

◆主催/企画/制作:
 KESEN ROCK TOKYO
 荒井岳史、川崎亘一、原 昌和、木暮栄一(the band apart)/
 川口賢太郎(contrarede)/西村仁志(FEVER)/鹿野 淳(MUSICA)

オフィシャルサイトはこちら

 先日、大船渡~陸前高田地区へ行ってきました。

 震災地です。「the band apart」の原、そして最近は活動していないけどNYのレーベルからもリリースする素晴らしいコアバンド「54-71」の川口ら仲間と共に向かいました。

 僕は去年、KESEN ROCK FESというフェスを体験しました。これはもう究極の手作りフェスで、その素晴らしさと自由さと「ようやるわ」という気力に本当に感動しました。そんな去年の自分が体験した中で最高だったフェスを作った人達の多くが大船渡~陸前高田地区にいて被災しています。

 ここに至るまでは物資を直接送ったり、ツイッタ―で有志を募って物資を送ってもらったり(約80名ものみなさん、本当にありがとうございました! 現地でも「いいもん送ってもらってー、助かりましたぁ」と大変喜んでもらいました。全部あなた方の力です)しましたが、ここから長い期間をどうしていくのか? ということを顔を見合わせて話し合いたかったので、行ってきました。

 それと共に、あるものをみんなで持って行ったのです。

 それは―――――。

 「太陽光エネルギーシステム」、いわゆる「ソーラーパネル」です。

   

 これは54- 71の川口の発案で、電気が通ってないところにソーラーパネルを設置しようと決めて持って行ったものです。ソーラーパネルは石油や乾電池などの燃料もいらないものだから、いろいろな意味で震災地でこそ力を発揮するんじゃないか?と思って設置に向かったのです。

 実際には、陸前高田の子供たちがたくさん集まっているお家に設置することにしました。海沿いでありながら、ほんの少し高台にあるこの家は隣の家が津波で全壊していて、つまり、隣の家より一メートル高台にあっただけで助かった家なのです。その助かった家の人と、全壊した家の人が、いたって普通に会話しているのを観て、僕はとても多くのことを学んだ気になりました。

 人はみんな、最終的には繋がって生きていく存在で、だから喜びだって憎しみだって生まれて、それでもまた繋がって行くんですよね。壊れた家の人とそうでない人の間にはいろいろな気持ちがあるのに、でも現実を前にして自分を奮い立たせるために、いたって普通に繋がる。これはもう、人という存在の根本的な「性」というか「業」だと思ったのです。

 そういう人達に対して自分ができることって何なんだろうか?って考えた時、本当にいろいろなことがあるんだなって改めて気付かされました。

 ソーラーパネルは、一ヶ月振りに一軒の家の電球を光らせました。

 それは多くの子供たちにとって、僕の想像以上に楽しいことで、もう大はしゃぎだったよ。持って行ったサッカーボールも、男女分け隔てなくみんなで蹴り合って楽しんでました。よかった。

 ソーラーから生まれた電気を隣の家にも分配したくて、長いコードで繋げたら、電気がついた直後にブチっとブレイカ―が降りちゃって(ソーラーパネルにもブレイカ―はついているんです)。喜びまくっていた現地の人が、すぐにシュンとしながら今度は苦笑いを浮かべていたりして。なんか「表情」エネルギーによって生まれたのがよかったなあと思いました。

 まだまだ多くの人達に灯りをもたらすだけのソーラーパネルを持って行けたわけじゃなくて、でもこんな現地の人たちの姿を観て、この行動を続けなければと思いました。何度も何度もソーラーパネルを作って、みんなの所へ持って行こうと。場合によっては、仮設住宅とセットでソーラーパネルを付けて少しでも多くの仮設住宅に役立てたり、子供たちが遊んだり学んだりできる寺小屋のような場所を作ってそこにソーラーパネルを付けてみたりとかできないかな?と、現地ともコミュニケーションをとりながらいろいろ模索して実行にうつそうと思います。

 その後、新聞社の取材を受けさせてもらいました。

 現地のメディアは同じメディア人として、本当に尊敬を抱く動きをしていました。記者の人の中には家が流されて無い人もいるんです。心配事しか周りにないんです。でも毎日取材を続けて記事を書いて、そして毎日新聞を出すんです。女性だって三日に一度シャワーを浴びればラッキーという中で、それでも強く目を輝かせながら、みんな必死に話を聞いたり、メモを取ったりしているんです。

 それはそれは親切かつ丁寧な取材で。

 それはそれはあたたかい記事ばかりで。

 メディアがどうとかじゃないんだ、この話は。人は何をするべきなのか? そしてそれを果たすことによって僕らは人間をやっているんだってことに気付くんじゃないか?って話で。僕が出逢った現地のメディアは、まさに「伝えるためにやれることのすべて」をやっていました。

 自分がどれだけのことをしていて、どれだけのことができてないまま目をつぶっているのか、いろいろ実感しました。

震災地は凄い景色が広がってました。

でも凄い人間の力が広がってました。

毎日テレビで報道されている世界もあったけど、もっとわかったこともたくさんあって。

今度自分がそのことをテレビとは違う形でどう伝えていくべきなのか? そんなことを始めるきっかけになりました。

 多くの人が義援金を出したり、支援をしていることと思います。

 僕もこれからも頑張ろうと思いますが、現地の人達は、これから「自分との闘い」が始まるんだなあということを感じました。

 家がある人達は電気が復旧していて(ソーラーパネルを設置させてもらった家のように、家があって電気が来ていない所の方が珍しいらしいです)、でも家がない人は未だに先が見えなくて、本当に震災地の中でもいろいろな明日があります。

 そういういろいろな人達は、自分らがこの状況下でこの先、どう前へ進んで行くのか? というテーマと立ち向かっています。

 そういう人達に長い期間、どういう支援体制をもってお付き合いし続けていくのか? そういうことをもっと本気で具体的に考えねばならないと感じた「始まりの一日」でした。

 前記しましたが、僕は3月中にツイッタ―などで呼び掛け合い、現地に直接物資をおくりました。

 支援の力はまだまだ足りてないと思います。震災地の人は今も日常生活という言葉に値するいろいろなことやものを手に入れていないし、そういう人たちは自分達だけでできないことがたくさんあります。でも何よりも震災地の人たちは、これから自分自身でどうしていくかをみんな考えてました。そういう前向きな震災者に具体的にどういう支援をしていくのか? をみんなで考えていきましょう。

 今後もみんなで震災地を、震災と立ち向かっている人たちの気持ちや力を見詰めて、そしてその自分が感じた気持ちをもって、何よりも「自分らしく」行動に移していきましょう。僕もそうしたいと思います。


 最後に。15日、MUSICAの最新号は発売されました。

 表紙巻頭企画はマキシマム ザ ホルモン!!

 マキシマムザ亮君との独占対面インタヴュー。これまたバンド史上初のナヲちゃん、ダイスケはん、上ちゃんの3人インタヴュー。そして1500人ものみんなから寄せられた質問に4人が答えるインタヴュー、全部で22ページの大特集です。

 他にも凛として時雨のTKと、くるりの岸田繁、両者の初ソロ作品へのロング取材。

 andymoriの傑作アルバム・レコーディングへの密着取材。The Birthday、黒猫チェルシー等、心からやりたいことをやり抜いて作った号です。

 先月号は印刷をしている最中に地震が起こり、作業がストップして大幅に発売日が遅れましたが、今月は大丈夫です。仙台のタワーレコードで発売されているという情報を店員さんのツイッターから知って、いつも以上に雑誌を作っている意義を感じました。

 今月もよろしくお願いします!!

NEXUSのホームページからも購入可能です。
詳しくはこちら

「顔を見れて安心したよ」
「声が聞けて、本当によかった」

――僕らは生きている中で、何度、こんな言葉を愛すべき人に伝え、そして生きる支えを相手からもらっているのでしょう。

震災が起こった日、僕は広島にいました。微動だにしない広島にいながら、だからこそテレビに映っている光景、そしてツイッタ―で流れる混乱に実感がわかなくて、逆に物凄く恐ろしくなりました。

その晩、僕は「discord」というUstream番組で、ストレイテナーのホリエアツシ君と音楽トークを楽しくする筈でした。
ただ、どうしてもその楽しいトークが出来ない。
いろいろな感情が迷走している中で何を伝えればいいんだろう? それがわかりませんでした。言葉が見つかりませんでした。
だからせめてホリエ君を待っている人に彼の姿だけでも見せて、トークが出来ないお詫び、そして災害に困っている方々へ頑張ってくださいという言葉を一言届けたかったんです、だから僕らはほんのわずかな間だけUstream放送をしました。

そこでみんなからツイッターで届いたメッセージの多くが――「ホリエさんも鹿野さんも無事だったんだ。本当によかった」だったんです。
被災地であろう、宮城、仙台から見てくれた方も、そう言ってくれるんです。
なんてこと言うんだろう。
人って根本的な部分では、哀しいほど人のことを思ったり、考えてしまう生き物なんだなって、みんなから教えてもらいました。
でも今はそんなこと言わないで欲しいって。「ありがとう。でももっと自分のことを考えて、今あなたは大変なんだから」って胸が痛くて痛くてたまらなくなりました。
だってそういうことをこっちが言いたくて、僕らメディアがあったり、なによりも音楽があるんですから。
その時、「表情を見てもらうこと」「声を聞いてもらうこと」がどれだけ人を安心させたり、あたたかい気持ちにさせるのか? を思い出させてもらいました。だからこそ、今すぐ表情を、今すぐ声を――そう思って急ピッチでサイトを立ち上げたいと思いました。
そしてHOPE FOR TOMORROW 、「明日への希望」という震災メッセージサイトを、多くのアーティストの協力で作らせてもらいました。

この特設サイトは、いろいろなアーティストが、映像でメッセージや歌を届けるサイトです。困っていたり、悩んでいる人が、少しでもあたたかな気持ちになれればと思い、作りました。
アドレスはwww.musica-net.jp/hope 。まだPCでしか見れませんが、気持ちを柔らかくできる時がきたら、是非ともご覧になってください。

失ったことや人を哀しむことを忘れてはいけないと思います。
でもそれ以上に、自分が今、生きていることがどれだけのことなのか? そんなポジティヴな気持ちを抱えることもまた、今、とても大切なことなんじゃないかなと思います。
音楽は、哀しい歌も、楽しい歌も、生きているという実感を揺さぶるメッセージです。そんなかけがえのない音楽を作ったり歌ったりするアーティストからのメッセ―ジや歌の表情から、辛いことや不便なことや明日が見えないことを超える「それでも自分は生きているんだ」という力を沸き立たせて欲しいのです。

音楽は聴くだけのものじゃないと思います。

これを読んでくれているあなた。
どうか今晩、自分が大切な人と向かい合って、相手の目を見ながら歌を歌ってみてください。下手だっていいじゃない、相手はあなたのことを隅から隅まで全部見抜いているって。全然問題ないよ。
そんなことより、あなたが歌を届けることが、どれだけ相手を安心させるのか、張り詰めた気持ちを柔らかくさせるのか――それが音楽なんだ。音楽の力なんです。あなたも音楽の力を持っているんです。

いろいろな街があって、いろいろな人がいて、いろいろな考え方があって、
いろいろな境遇に置かれた「あなた」がいます。
どうかあなたが少しでも笑顔を浮かべるように。
どうかあなたが大切な人や大切なことを、あたたかな気持ちで考えられるように。
どうかあなたが少しでも生きていることの喜びを感じるように。
どうか今日のあなたがあなたを少しでもいたわってあげられるように。
そして、また明日——。

 

■■<<3月15日に発売を予定していたMUSICA4月号に関してのお知らせ>>■■

震災による印刷・製本行程の遅延等、および搬送作業の交通の問題により、
発売日を変更させていただきます。

 【CDショップ】
CDショップにおいてはすでに3月16日から発売されておりますが、
地域によっては遅延する可能性もあります。

【書店】
書店での発売は22日(火)からになります。
こちらも地域によっては遅延する場合もあります。

読者のみなさん、および関係者の方々、
大変申し訳ありませんが、ご了承くださいませ。

最後になりましたが、今回の震災でお亡くなりになった方々へのご冥福をお祈りします。
また、今もなお困難な状況にいる多くのみなさんが、
どうか希望をもってこの日々を過ごせますように心から願っています。 (MUSICA)

どうも、毎度久しぶりですいません。

MUSICMAN今日は、コラムというより「メモ」を記します。

これは先日、桑田佳祐さんのニューアルバム『MUSICMAN』の試聴会に行った時に、それぞれの曲の紙資料に手書きでメモしていったものです。

ある意味、ただのメモに過ぎないんですが、こういう散文をもう一度見直して、その時に聴いた想いをフラッシュバックさせ、そして原稿を書いたりすることもあるんです。

ちなみに、目をつぶりながら聴いて、その目をつぶったままメモったりしている、まるで象形文字のようなものもあるので、全部のメモを自分自身ですら解明できないこともあるんすけどね………。

それでは全17曲、イキます。

①     現代人諸君!!(イマジン オール ザ ピープル)
★ブルースだけど、裏打ちのレゲエ的でもある。
★相変わらず、いや、さらに危ないことを平然と、そしてシリアスなことほど楽しく唄っている。歌謡とは、ロックとは、ここまでやってこそ芸術となるのだ。

②     ベガ
★『タイニイ・バブルス』の頃を彷彿とさせられ、涙が出そうだ。サザン的なる、苦く切ない桑田節。
★あの頃に戻りたいと言いたいけど、それを言わせないところが桑田音楽の肝だなあ。

③     いいひと ~Do you wanna be loved ?~
★最高! 内閣改造の日の試聴会として、まさにジャストな絶対聴くべきソング。
★絶対に原ボーのシンセだな、こりゃ。
★歌謡曲とロックンロールが、本当の意味で同義語になっている。凄いなあ。

④     SO WHAT ?
★日活ロマンポルノ、昭和エレジー。
★後ろから荒波の音が鳴っているような。あー、鎌倉に帰りたい。心のホームを感じさせる海の音を鳴らさせたら、ビーチ・ボーイズより上手いぜ。
★茅ヶ崎の冬の海。まるで、東映の映画のオープニングのざぶーんって映像が曲になったような、全然違うような。

⑤     古の風吹く杜
★江ノ電ソング。
★「ふぞろいの林檎たち」を久しぶりに観たくなった。そんな曲。
★“せつない胸に風が吹いてた”とか、タイトルに風が入っている歌は名曲だ。桑田にとっての風は、こういう秋の午後の風なのだろうか?

⑥     恋の大泥棒
★最強。
★曲自体が映画みたいだな。日本にタランティーノが住んでたら、絶対にこの曲をテーマソングにするな。カーティス・メイフィールドよりもボビー・ウーマックよりも、俺には桑田がカッコいいぜ。
★マカロニウェスタンに換わる、日本蕎麦ウェスタンじゃない、これ!

⑦     銀河の星屑
★よくできた、モテ顔の曲。
★バイオリンが利いてる。なんでこんなにセンチメンタルなのに、ハネた曲になってるんだ? このミスマッチ、まさに桑田スタイル。
★“希望の轍”のイントロから聴こえる、あの最高に形容しがたい叫び声に似た叫びが、一瞬聴こえる。お帰りなさい。

⑧     グッバイ・ワルツ
★たしかカヴァーだった<ローエンドロー>(“黒の舟唄”)って曲のような、船を漕ぐようにグルグル展開する曲。
★ワルツ、フォーク、シャンソン、国民唱歌が一緒になってる。自由なんだ、音楽は本来ここまで自由なんだ。

⑨     君にサヨナラを
★「死」――人生で一番大切な別れの瞬間を、桑田は誰よりもわかっているし、覗いてきた。そんな人だから歌える歌。

⑩     OSAKA LADY BLUES ~大阪レディ・ブルース~
★関西弁なのか桑田弁なのか。ほんまわからんわ。
★ギャグ的な歌詞の曲ほど、各楽器の音の緊張感が込められている。
★大阪のオムライス!!! 北極星のことじゃないか!!! ないか!!! ありゃ美味い。

⑪     EARLY IN THE MORNING  ~旅立ちの朝~
★ここでくるのか、この曲が。
★4分打ちダンスビートで無理やり朝を起こす、これまた無理矢理勇ましいファンファーレのような曲。急いで牛乳飲んで、歯を磨いてって追い立てる、ほんと聴き手のイメージを探るのが上手いア―ティストだ。
★もしくは、ただの朝勃ちソング、、、、、なわけないか。

⑫     傷だらけの天使
★いいタイトルだ。まさに僕の世代にとっての桑田だ。昔はショ―ケン、今は桑田。
★フェンダーローズの鍵盤の音が利いている。
★男の挽歌。“また逢う日まで“2011か!?

⑬     本当は怖い愛とロマンス
★他にもたくさんシングル級の曲はあるのに、やっぱりシングルはシングルという顔をしている。多分、アレンジや和音、歌詞のすべてが、徹底的に「話しかけてる」んじゃないかな。

⑭     それ行けベイビー!!
★桑田一人で録ったトラックと、スタッフや仲間の声だけ。こういうの、ほんと勇気づけられる。
★イントロのレジェンドなギターのストロークにやられた。
★ボブ・ディランもガンズも、そしてクリント・イーストウッドも行けなかった世界へ、それ行けベイベー!!

⑮     狂った女
★ブルースハードロック。
★8分の6拍子の、マンハッタンショウビズ、というかブロードウェイ的な世界を地で行く歌。
★いきなり最後にカイリー・ミノーグか、パフュームか!!!!??

⑯     悲しみよこんにちは
★哀しい歌こそ、人肌でハンドクラップ入れたり、温かみを感じさせる。哀しみの先を音にする優しさ。
★これもサザン的なる思い出ソング。80年代の情景が目をつぶっても浮かんでくる。

⑰     月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)
★とんでもない。“白い恋人達”以来の、名作バラッド。
★桑田の高音域から感じるセンチメンタルは、日本の哀しみ。そしてそこから感じる優しさは、日本にまだ残された可能性の灯みたいだ。

アルバム後記
★すべての歌が感情過多になっていない、でも音楽過多なアルバム。1枚全部を聴いて、ひとつの熱い想いを感じる。
★間違いなく、桑田キャリアすべて、サザンを含んだすべての総決算。こんなアルバムを心の底から聴きたかった。

という感じで、これを見直して、2月15日発売のMUSICAでディスクレヴューを書きます。

どうか、読んでみてください。ではでは。