佐咲紗花「5で刻むな」対談 第二回前編:都 啓一

佐咲紗花「5で刻むな」対談 第二回前編:都 啓一

アニソンシンガーとして今や数多くの楽曲を世に届ける佐咲紗花。学生時代からシンガーを目指してオーディションを受けてきたという彼女と音楽との出会いに深く関わるアーティストに95年にメジャーデビューを果たし、日本の音楽シーンを牽引してきたバンド・SOPHIAがいた。自身が独学で鍵盤をやっていた、ということもあり彼女の心を惹きつけ、音楽への情熱の温度に大きく影響してきたのがそんなSOPHIAでキーボードを弾く都啓一氏。その都氏と、アニソンシンガーとして第一線へ向かって挑戦を続ける佐咲は彼女のセカンドアルバム『Daybreaker』の制作で出会う。彼女が見てきた都啓一とは。彼女のベースミュージックの形成にどう影響してきたのか。二人の対談から紐解く「佐咲紗花解体新書」的な対談をお送りしよう。

取材・文=えびさわなち

佐咲紗花のルーツミュージックのひとつにあるSOPHIAの存在


ーー今回はアルバム『Daybreker』のタイトル曲『Daybreker』でのコラボ相手でもあるSOPHIA、そしてRayflowerの都啓一さんとの対談です。

都:ありがとうございます。呼んで頂いて。

佐咲:いえいえいえ、出て頂いてありがとうございます。

ーーそんなおふたりの出会いというと?そもそもは佐咲さんがSOPHIAのファンだったということから始まったコラボレーションだったと伺いましたが。

都:そうそうそう。それを聞いてビックリしたんですけどね?

佐咲:そもそも、SOPHIAのデビューミニアルバム『BOYS』と『GIRLS』の発売タイミングの広告を見て、SOPHIAを知ったんです。

都:それはすっごい昔ですね。

佐咲紗花

佐咲:そうなんです、1995年なので20年前です。当時、わたしは中1で。バンド関係が大好きな友だちがいて、雑誌のことや色々と教えてもらって読むようになった時に出会ったのがSOPHIAで、もうすぐに予約をしました。わたしの住んでいたところでは、予約をしないとCDが入荷しないこともあったので。それで特典ポスターも手に入れました。

都:あった、あった。ポスター(笑)。

佐咲:それで聴いてからやっぱりこのバンドはめちゃくちゃ好きだ!って思って、いっぱい聴きましたし、コピーバンドもやったりもして。わたしは独学での鍵盤しか出来なかったので、都さんのプレイを耳コピーしたり。その出会いから全てのシングル、アルバム、ビデオを買い続けてきたのがSOPHIAさんなんです。初めて親抜きに県外に出かけたのもSOPHIAのライヴを見に行くためでした。

都:帰りは大丈夫だったの?

佐咲:当時、SOPHIAさんは東北地方でラジオ番組のレギュラーを持っていらしたので、その番組が仙台公演に秋田からのバスツアーを出してくれて。なので親も安心して行かせてくれました。でも本当に、色んな場所へ、ライヴを見に行かせてもらっていました。

都:ほかには?

佐咲:お正月の渋谷公会堂2DAYSのときも、東京までライヴを見に来ました。それが初めての東京遠征でしたね。その後は東日本は大体全部…(笑)。

都:そんなファンの方がこんなに大きくなって…(しみじみ)。

ーーご自身の曲を聴いて育ってきた人が、音楽の世界に入ってきて、その方の楽曲を作られる、というのはどんな心境ですか?

都:一番最初に曲を作るための打合せをしましょうっていうときに、初めてお会いしたんですけど、その対面の前にファンだ、という話は聞いていたんですが、実際の会話の中でも意外と具体的な例というか、この曲のこんなところ、という話が出てくるかなとも思ったんですが、深い場所での“こういう楽曲が歌いたい”という意見が佐咲さんからは出て来ていたんですよ。そういう方が音楽活動をしていて、ご一緒できるというのは、嬉しい反面、複雑でもありますね。

佐咲:複雑?

都:当時は自分も必死に、上にあがろう、上にあがろうっていう思いで色んな事を試行錯誤してきていたので、自信を持ってお届けした曲もあれば、今思えばもう少しこうしておけばよかったなっていう曲もあるし。だけどそういう曲が聴いてくれた人に影響を与えられたんだなって思うと嬉しいけど、どこか照れくさいような感覚ですね。でもその出会いからこのあいだ作らせてもらったような、新しい楽曲が生まれるのは嬉しい事だなって思いますね。

佐咲:セカンドアルバムの制作時、どういうメッセージを込めて出しますか?っていう話になったときに、ディレクターの佐藤純之介さんが、オレ実は都さんと知り合いなんだよ?って言い出して。パニックですよ。どうしてもっと早く言ってくれなかったんですか!?って。ダメ元で、お願いしてみる?って話になって、思い切ってお願いしたんです。

都:それまでは普通に飲み友達だったんですよ。彼と。でもそこからは仕事の繋がりも深まって(笑)。仕事できたらいいよねって話はずっとしていたんです。そこでじっくり打合せをさせて頂いて、この熱意にはオファーを受けて応えないとなって思いましたね。

佐咲:当時からSOPHIAが出ている雑誌はほぼ全部買っていたんですけど、インタビューもすごく読んでいて、こういうものが好きだ、とかこんな音楽を最近は聴いています、とかって発言があれば、それをチェックしたりもして。それにしても沢山の雑誌に載ってましたよね?

都:あの頃は沢山あったからね。とにかく雑誌が沢山あった。何が凄かったって、毎月レギュラーで掲載される雑誌が13誌あったんですよ。今思っても、ネタがないんです。今ならリリースがありますっていうんで載ったりするんでしょうけど、リリースがなくても必ず毎月その13誌には掲載されていたから、毎年だいたい、2月売りの号ではバレンタインの話をする、4月発売では新学期、12月ではクリスマスの話。リリースがあるときは表紙になったり、ちゃんと音源のインタビューやツアーの話も出来るんですけど、そうじゃないときは編集部もひねり出してくるネタがほかの雑誌とかぶっていたりする(笑)。それも撮影もしっかりやっていた。つまり毎月、13誌分の撮影と取材のために時間を取られていたんですよ。その合間にレコーディングがあって、ツアーがあって。ほかのバンドの方たちも同じような感じだったから、やらないといけないものだと思いながらね、パジャマ着せられたり…。

佐咲:ハミガキさせられたりしてましたね!憶えてますよー!!

都:今考えたら。ちょっと恥ずかしいなって(笑)。逆にそういうのも見られたんだなって思うと、う~~ん、という複雑な気持ちに。威厳は保てなくてもいいんですけど、会っていてその写真を思い出されたりしてたらなぁ…という気持ちはありますね(苦笑)。

ーー都さんの、佐咲さんとの初対面での印象ってどんな感じだったんですか?

都:初対面のときに、もうすぐにどういう楽曲を作ろうかって話になったりしていたので、むしろ後からファンだった話っていうのを聞いて驚いていたくらいですよ。本当に最初は緊張もしていたんじゃないかとも思うんだけど。

佐咲:緊張してました。たくさんの曲を聴かせて頂いていたので、わたしのルーツミュージックにすごく大きな存在だったので…。


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佐咲紗花
佐咲紗花

「第3回全日本アニソングランプリ」でグランプリを受賞し、TVアニメ「戦う司書 The Book of Bantorra」第2期OP主題歌『星彩のRipieno』でデビュー。圧倒的な歌唱力に加えデビューシングル「星彩のRipieno」からC/W共に作詞も担当するなど、その才能の片鱗を見せつける。

デビュー以来、横浜アリーナ、埼玉スーパーアリーナ等での大きなフェスにも多数参加。2011年2月にはデビュー1周年の集大成とも言えるワンマンライブを開催。

2012年、2013年には1stアルバム、2ndアルバムをリリースしをアルバムを引っさげてワンマンツアーを開催。海外にも活発に活動している。代表曲はアニメ「日常」ED主題歌「Zzz」、TVアニメ「だから僕は、Hができない。」OP主題歌、TVアニメ『閃乱カグラ』OP主題歌「Break your world」TV アニメ「牙狼」のED「CHIASTOLITE」など数々の主題歌を担当。2014年は超大型イベント、ランティス祭りのステージにも立ち2015年はランティスフェスティバル、ラスベガス、香港、台湾公演に出演することが決定。2015年2月14日に5周年ライブがshibuya duo MUSIC EXCHANGEで開催される。

2015年3月25日に全てのアニソンファンに捧げる世界基準のカバーアルバム「SAYAKAVER.」のリリースが決定。

< RELEASE INFORMATION >
『SAYAKAVER.』
佐咲紗花 / SAYAKAVER.

2015年3月25日発売
LACM-15484 / 3,000円(税抜)
[ 収録楽曲 ]
01. The Biggest Dreamer
TVアニメ「デジモンテイマーズ」OP主題歌
02. IN MY DREAM
TVアニメ「ブレンパワード」OP主題歌
03. コネクト
TVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」OP主題歌
04. sakura
TVアニメ「交響詩篇エウレカセブン」OP主題歌
05. DISCOTHEQUE
TVアニメ「ロザリオとバンパイア CAPU2」OP主題歌
06. プラチナ
TVアニメ「カードキャプターさくら」第3期OP主題歌
07. Snow halation
TVアニメ「ラブライブ!」第2期挿入歌
08. 炎のたからもの
劇場版アニメ「ルパン三世カリオストロの城」主題歌
09. 特捜エクシードラフト
TV特撮「特捜エクシードラフト」OP主題歌
10. Anything Goes!
TV特撮「仮面ライダーオーズ/OOO」OP主題歌
11. Can Do
TVアニメ「黒子のバスケ」第1期1クール目OP主題歌
12. LEVEL5-judgelight-
TVアニメ「とある科学の超電磁砲」OP主題歌
13. JUST COMMUNICATION
TVアニメ「新機動戦記ガンダムW」OP主題歌


< LIVE INFORMATION >
SAYAKAVER.LIVE 01
日時:6月17日(水) 開場 18:30 / 開演 19:00
会場:下北沢GARDEN
料金:前売り・自由
(1) Sチケット7,560円(税込)
(2) Aチケット4,320円(税込)
※別途drink代必要
※未就学児童は入場不可※3歳以上はチケットが必要
★Sチケット特典内容★
・全てのAチケットより優先入場
・Sチケットアフターミニライブ
・お土産付
※チケットは先着ではございません
※本編のライブ終了後そのまま残っていただいての参加になります

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都 啓一(SOPHOA・Rayflower)
都 啓一

1971年10月6日、兵庫県生まれ。
1995年、SOPHIAのキーボーディストとしてメジャーデビュー。
バンド活動の傍ら、数多くのアーティストのプロデュース、楽曲提供、アレンジ等を手掛け、映画、舞台、ドラマ、ニュース番組等へ劇中音楽の楽曲提供も多数行う。
2009年、ロック・バンドRayflowerを結成、2010年にシングル「裏切りのない世界まで」でメジャーデビュー。近年ではRayflowerの活動を軸に、様々なミュージシャンのライブサポートにも積極的に参加。精力的な活動を行っている。

< RELEASE INFORMATION >
Rayflower『サバイヴノススメ』
Rayflower / サバイヴノススメ

2015年4月22日(水)発売
初回限定盤(MAXI SINGLE+DVD):LNZM-1091~2 / 1,800円(税抜)
※DVD「サバイヴノススメ MusicVideo」「オフショット映像」収録
通常盤(MAXI SINGLE):LNCM-1093 / 1,300円(税抜)
1. サバイヴノススメ
2. 哀しみのリフレイン
3. It's a beautiful day
4. サバイヴノススメ (Instrumental)
5. 哀しみのリフレイン (Instrumental)
6. It's a beautiful day (Instrumental)

< LIVE INFORMATION >
Rayflower5th Anniversary「Anthesis at GARDEN」
日時:5月5日(火・祝) OPEN 16:15 / START 17:00
会場:渋谷公会堂
チケット:全席指定 6,500円 ※3歳以上チケット必要
一般発売:3月22日(日) 10:00〜各プレイガイドにて発売開始
★ご来場の方全員に、Rayflower 新曲「Shining GARDEN」CDをプレゼント!!

都啓一 オフィシャルサイト
都啓一 Twitter
Rayflowerオフィシャルサイト
Rayflower Twitter


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